いまや、スマートフォンやデジタルカメラでも高画質な映像が撮れる時代。また個人が動画を配信することも珍しくなくなりました。そんな環境が後押しし、近年では「動画を快適に編集できるPC」の関心が高まっているようです。
渋谷ストリームホールで15日と16日に開催された「映像に、新しいキャリアと可能性を。」をテーマにした展示会「VIDEOGRAPHERS TOKYO」でも、マウスコンピューターが提供するクリエイター向けPCなどに注目が集まっていました。
マウスコンピューターは「DAIV」シリーズを展示
「VIDEOGRAPHERS TOKYO」は映像関係者、映像作家、ビデオグラファー、動画に関心のある消費者を対象とした複合型イベント。マウスコンピューターは、クリエイター向けブランド「DAIV(ダイブ)」シリーズのノートPCとデスクトップPCを展示しました。
ブースで、マーケティング本部の野原拓也氏に話を聞きました。マウスコンピューターの強みについて、野原氏はまず「コスト以上の性能の良さ」を挙げます。「普段はMacだけど、Windowsでもこれだけパフォーマンスが出るんだ、と驚く来場者も多くいらっしゃいます」と同氏。そして「24時間365日、電話対応するサポート」と「カスタマイズ性の高さ」をアピールします。
購入時にメモリやストレージの容量を細かく選べるのはもちろん、購入後でも工場に郵送すれば、メモリ増設やストレージの容量アップに対応するとの話。このあたり、国内に生産拠点を構えるメーカーならではと言えそうです。
「高画質なムービー撮影に対応したカメラが増え、最近ではBlackmagic RAWが撮れるシネマ系のカメラも人気です。みなさん思い思いに動画を撮られるんですが、しかし撮ってみた後で、手持ちのPCでは重くて映像を編集できないことに気が付き、スペックの高いPCに買い換える方が増えています」(野原氏)。
クリエイターが解説する映像制作者向けPCの選び方
このあとマウスの野原氏は、映像ディレクターの伊納達也氏、映像講師の山下大輔氏とともにトークショー「映像制作者のためのPC、選び方講座」にも登壇。これから映像制作を始めるユーザーに向けて、CPU、メモリ、HDD/SSD、グラフィックボードが果たす役割について丁寧に説明していきました。
伊納氏は、5分間の映像をAdobe Premiere Proでエンコードしたときにかかった時間についてDAIVブランドのNG5510(ノートPC)、NG5800(ノートPC)、DGZ530(デスクトップPC)、DGX760(デスクトップPC)、MacbookPro 13インチ、MacbookPro 15インチの各モデルで計測した結果を公開。
MacbookPro 13インチが11分34秒でワースト、NG5800はMacbookPro 15インチよりも速い4分2秒だったことなどを報告し、改めてDAIVシリーズのコスパの良さに言及していました。
また、伊納氏は「DAIV-NG5800でファイルを出し入れしたら、処理速度が速くて驚きました」とコメント。上位モデルの製品ではNVMe対応の高速SSDを搭載しています。野原氏は「動画を編集するとき、CPUとグラフィックスが頑張って動画を書き出しても、ストレージの処理速度が遅かったらもったいない」として「NVMe対応のSSDを試してもらえたら」とアピールします。
これを受けて山下氏も「例えばAdobe Premiere Proでは、キャッシュの読み書きが速いほどソフトもスムースに動きます。ストレスなく動画を編集するためにもNVMe対応のSSDは有効ですね」と同意していました。