――そうなんですね。

例えば、請求書の書き方とか、込み入った話も相談に乗っていただいています。こうやって「円満です」って言い過ぎると、逆に円満に聞こえないのですが(笑)。でも、自分のやりたいことに対して、背中を押していただき、もっと頑張らないとなと思っています。

そして、事務所を辞めることが決まってから、『なな→きゅう』のオファーをいただいたのですが、番組プロデューサーが「逆に面白いですね」と言ってくださってありがたかったです。だからこそ、上田まりえを起用して良かったと思っていただけるように、頑張りたいです。番組の看板もめちゃくちゃお金かかっていると思うので。

■『なな→きゅう』の巨大看板に本音「怖いですよ(笑)」

――文化放送の本社ビルに、かなり大きく『なな→きゅう』の看板が掲示されていますね(笑)。

怖いですよ(笑)。仮にうまくいかないということがあれば、看板に押しつぶされるのではないかと思っています(笑)。でもそのくらい、大きなことを任せていただいていると感じますし、「ラジオパーソナリティの上田まりえ」になれるように頑張りたいです。

――パーソナリティとしてこんな姿になりたい、という理想はありますか。

ラジオの魅力は、「目の前で語りかけられている」と感じるところだと思います。自分も近くに感じてもらえるパーソナリティになれたら、というのが目標です。そしてラジオは、うれしいことや悲しいことも、みんなで分け合える点がいいなと思っています。結婚してすごく思ったんですけど、その日の出来事を報告できる相手がいることはすごくいいなと。それを身内ではない色んな人とできるのもラジオの魅力だなと、改めて感じましたね。

――上田さんは過去に、他局で伊集院光さんの番組でアシスタントを務めていました。伊集院さんから学んだことはありますか。

伊集院さんは放送に向かう姿勢がすごい方でした。ラジオの仕事の入り口が伊集院さんだったのは、ものすごくぜいたくなことだったんだなと、より強く思っています。『伊集院光とラジオと』では、アシスタントという立場で、ラジオの面白さや難しさを感じさせてもらいました。「またいつかラジオをやりたいな」という気持ちが強くなった番組です。伊集院さんは雲の上の人ですが、色んなことを学ばせてもらったからこそ、「さすが俺のところにいただけあるな」と伊集院さんにも思っていただけるようにしたいです。

――それでは最後に、今後『なな→きゅう』の放送を続けていくうえでの意気込みをお聞かせください。

1日1日を大事にしていきたいですね。年齢を重ねるにつれて、時間は一瞬で過ぎていくじゃないですか。1日の積み重ねの大きさをすごく感じているので、1日、1秒たりとも無駄にしたくない。それを積み上げた結果、1年2年、できれば10年20年と続く番組になるように頑張りたいです。自分や皆さんにとっての、居場所になるような番組にしていきたいですね。

■上田まりえ
1986年生まれ。2009年に日本テレビにアナウンサーとして入社後、2016年で同局を退社。その後、松竹芸能所属を経て、現在はフリータレントとして活動。文化放送『なな→きゅう』月曜~木曜パーソナリティを担当するほか、NHK BS-1『ワースポ×MLB』土日キャスターなどを務める。