ノートPCが2万円??
瀬尾:さ……余興はこれくらいにして、もっとビックリするようなの、見せてもらえませんか?
瀬尾氏の顔には、「あるんだろ? もったいぶらずに見せろよ、ほらほら」と書いてあります。
柄澤:かしこまりました。とっておきをお見せしましょう。
瀬尾氏の挑発を見過ごせず、柄澤さんが案内するその先にあったのは、なんとショーケースに入った、19,800円の14型フルHDノートPC「MUGA ストイックPC2」です。
柄澤:どうです、このスペックで2万円以下の価格を実現しました! よく見てください!
柄澤:ビジネスで文書作成したり、ネットで調べ物したりといった作業がメインの人向けの仕様になっています。動画編集や3Dゲームは厳しいと思いますが、作業マシンと割り切って使えば十分な性能です。このコストパフォーマンスは、PC専業メーカーでもなかなか出せないと思います。
瀬尾:ビジネス用ってことは、MicrosoftのOffice 365も入ってるんですか?
柄澤:「WPS Office」という互換ソフトを搭載しています。Office 365を入れると倍近く値上がりしてしまいますから。
「MUGA ストイックPC2(KNW14FHD2-SR)」のスペックはこんな感じ。
- CPU : Intel Atom X5-Z8350(1.44GHz/最大1.92GHz)
- メモリ : LPDDR3 4GB
- ストレージ : eMMC 32GB
- グラフィックス : Intel HD Graphics 400
- ディスプレイ : 14.1インチ IPS液晶(1,920×1,080ドット)
- 無線LAN : IEEE802.11b/g/n
- Bluetooth : 4.0
- インタフェース : USB(3.0)×1、USB(2.0)×1、Mini HDMI×1、microSDカードスロット×1、3.5ヘッドホンマイク端子×1
- バッテリー駆動時間 : 約7時間
- 本体サイズ : W329×D219×H20mm
- 重さ : 約1.2kg
「2万円のノートPCなんて、うさんくさい」と思う人もいるかもしれません。取材のあとで実機を借りて使ってみました。重たい作業をさせなければ、特に支障なく利用できます。キーボードやタッチパッドも普通の操作感で、使いづらさは感じません。ただし、キーボードの一部「}]」のキーや、「_」のキーがスペースキーの右側という謎の配置で、かな入力しているユーザーはかなり苦戦するかも。ローマ字入力でも使いづらかったです。しかし「安さは正義」とも言いますから、割り切って使うのはアリでしょう。
このほか「情熱価格」ブランドからは、デタッチャブルで液晶画面がタブレットになる2in1モデル「ジブン専用PC&タブレット3」も19,800円で販売されていました。こりゃすごい。
瀬尾:ボクとしては、PC売り場の対面にあるキャラクターグッズコーナーも気になるんですが、PCと一緒に買う人がいるんでしょうか?
こういうのが見たかったんです!
瀬尾氏の反応がイマイチ期待と違うと感じた柄澤さん。「そうだ!」とひらめきます。
柄澤:当社にしかない、オリジナル性バツグンの製品を思い出しました!
案内した先で取り出したのは、一見なんの変哲もないBD-Rメディアの50枚入スピンドルパック。
柄澤:これも「情熱価格」ブランドです。しかもくじ付きで当たりが出るともう1パック無料であげちゃいます。
瀬尾:マジですか! どうしよう、ボク、当たりが出るまで引いちゃうタイプなのに!
瀬尾:ところでそこにぶら下がっているあれ、なんですか。
柄澤:見つけてしまいましたか……。実はこれも「情熱価格」ブランドのオリジナル製品です。当社は販促に費用をかけないので、製品名を工夫しているんです!
瀬尾:工夫しているのは名前だけじゃないような……。
その名も「押忍! ケツ毛トリマー」、もはや解説不要!!! コイズミと共同開発した製品で、価格は1,480円でした。
通路側のエンドって、量販店では一等地のはずなのに、そこに押忍! ケツ毛トリマーをズラリとぶら下げているのは、ドンキならではの面白さ。しかもこれ、なかなか売れているそうですよ。使用感は追って瀬尾氏が詳細にレポートする予定です(?) 乞うご期待。
瀬尾:ボク、もうドンキで生きていくって決めました。兄貴って呼ばせてもらってもいいですか。
柄澤:やめてください(ニッコリ)。
変わった品物。面白いPOP。そして意味の分からない陳列。魅力あふれるジャングルのような売り場。ドン・キホーテの楽しさを垣間見た取材でした。
ちなみにドン・キホーテは、親会社のホールディングス会社の社名を、今年(2019年)の2月に変更しています。
諸山:社名を変えた背景は聞きますか?
瀬尾:そういうの興味ないっす。
瀬尾氏が興味ないのでパッと済ませます。新しい社名は「パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス」です。なぜ変えたのかは聞いていないので不明ですが(聞けよ)、お店の名前は従来と変わりません。