今度はパフォーマンスを見てみましょう。今回は総合ベンチマーク「PCMark 8 v2.10.901」、3Dベンチマーク「3DMark 8 v2.8.6427」、CPU/OpenGLベンチマーク「CINEBENCH R15.0」、ストレージベンチマーク「CrystalDiskMark 6.0.2(SSD)」を実施しました。

■PCMark 8 v2.10.901
Home Accelerated 3.0 ： 3757
Creative Accelerated 3.0 ： 4687
Work Accelerated 2.0 ： 4720

■3DMark 8 v2.8.6427
Time Spy ： 446
Fire Strike ： 1080

■CINEBENCH R15.0
OepnGL ： 48.96 fps
CPU ： 534 cb
CPU(Single Core) ： 157 cb

■CrystalDiskMark 6.0.2(SSD)
Q32T1 シーケンシャルリード ： 2832.256 MB/s
Q32T1 シーケンシャルライト ： 1085.881 MB/s
4K Q8T8 ランダムリード ： 652.170 MB/s
4K Q8T8 ランダムライト ： 357.217 MB/s
4K Q32T1 ランダムリード ： 238.519 MB/s
4K Q32T1 ランダムライト ： 365.076 MB/s
4K Q1T1 ランダムリード ： 40.843 MB/s
4K Q1T1 ランダムライト ： 88.477 MB/s

■BBench
画面輝度40％でバッテリ残量5％までの動作時間 ： 12時間57分34秒

CPU単体の処理性能を示すCINEBENCH R15.0のCPUスコアは「534 cb」と、Core i5-8265U搭載機としては順当な結果です。ちなみに別記事（https://news.mynavi.jp/article/20190220-vaio/2）で「Core i7-8565U」を搭載する「VAIO SX14」は「636 cb」を記録しています。より高いパフォーマンスを求めるなら、HP Spectre x360でもCore i7-8565Uを搭載するスタンダードモデル、プロフェッショナルモデル、パフォーマンスモデルを選びましょう。

ただし、HP Spectre x360はベーシックモデルにも、Serial ATA III接続より高速なPCIe NVMe接続のSSDが採用されています。実際、今回のストレージベンチマークでは、Q32T1 シーケンシャルリードで2832.256 MB/s、Q32T1 シーケンシャルライトで1085.881 MB/sという好成績を記録しています。ベーシックモデルとほかの上位モデルの性能差は、動画書き出しなどの重たい処理を実行したり、交互に使い比べないかぎりは体感できないはずです。

5つのスタイルで利用可能、プライバシー機能も充実

ディスプレイが360度回転するHP Spectre x360は、ノートブックモード、タブレットモード、テントモード、スタンドモード、フラットモードの5つのスタイルで利用可能です。ディスプレイ脱着式の2in1 PCは膝上で安定しなかったり、タブレット本体部が重いために後ろへ倒れやすかったりするので、飛行機や電車内で膝に乗せて使う機会が多いなら本製品が断然オススメです。

  • HP Spectre x360

    左上・ノートブックモード、右上・タブレットモード、左下・テントモード、右下・スタンドモード

また、プライバシー機能が充実しているのも見逃せないポイント。顔認証カメラと指紋認証センサーに加えて、Webカメラを強制的に無効化する「プライバシースイッチ」を右側面に装備。またオプションで、視野角を狭めて覗き見を防止するプライバシーモード機能（HP Sure View）が用意されています。コワーキングスペースや喫茶店などで心強い機能です。

  • HP Spectre x360

    対面に座っている人と同時に画面を見るのに便利なフラットモード。床に寝転がって自堕落にPCを使うのにも向いています

  • HP Spectre x360

    視野角の広いIPS液晶ディスプレイを搭載しているHP Spectre x360ですが、F1キーで「プライバシーモード」を有効にすると、液晶の分子構造を変化させることで画面を白濁化し、視野角を狭くします

  • HP Spectre x360
  • HP Spectre x360

    右側面のプライバシースイッチをオンにするとWebカメラが無効化されます

上位CPUを搭載し、メモリも倍増するスタンダードモデルも安いんです

今回試用したベーシックモデルは、バランスのいいスペックで価格（以下すべて税別）も139,800円と比較的手ごろなのですが、ほかのモデルもかなーり攻めた価格が設定されています。

もしできるだけ長く使い続けたいのなら、上位CPUを搭載し、メモリも倍増するスタンダードモデル（159,800円）がオススメです。予算が許せば4K液晶ディスプレイを搭載する最上位のパフォーマンスモデル（189,800円）もよいですが、バッテリ駆動時間がほかのモデルの最大22時間30分からほぼ半減して、最大12時間45分になる点にはご留意ください。

■ベーシックモデル（139,800円）
Core i5-8265U、メモリ8GB、ストレージ256GB、フルHD液晶

■スタンダードモデル（159,800円）
Core i7-8565U、メモリ16GB、ストレージ512GB、フルHD液晶

■プロフェッショナルモデル（177,800円）
Core i7-8565U、メモリ16GB、ストレージ1TB、フルHD液晶

■パフォーマンスモデル（189,800円）
Core i7-8565U、メモリ16GB、ストレージ1TB、4K液晶

試用機の主な仕様

  • 製品名：HP Spectre x360
  • メーカー：日本HP
  • OS：Windows 10 Home 64ビット
  • CPU：インテル Core i5-8265U プロセッサー（4コア8スレッド、1.60～3.90GHz）
  • メモリ：8GB DDR4-2400 SDRAM
  • SSD：256GB（M.2 PCIe NVMe接続）
  • HDD：－
  • 光学ドライブ：－
  • グラフィックス：インテル UHD グラフィックス 620（300MHz～1.10GHz）
  • ディスプレイ：13.3型フルHD（1,920×1,080ドット、IPS液晶、グレア、タッチ対応）
  • LAN：IEEE 802.11 ac/a/b/g/n対応無線LAN
  • WWAN：－
  • 無線：Bluetooth 5.0
  • インタフェース：USB Type-C 3.1 Gen 2（右側面×2、Thunderbolt 3対応）、USB Type-A 3.1 Gen 2（左側面×1）、microSDメモリカードスロット（右側面×1）、ヘッドセットジャック（右側面×1）
  • バッテリ駆動時間：約22時間30分
  • セキュリティー：Windows Hello対応顔認証カメラ/指紋認証センサー
  • ペン：Spectre アクティブペン
  • サイズ：308×217×14.3～16.0mm
  • 重さ：約1.32kg