新たに追加されたライブND機能は、複数枚の画像を撮影して合成することで、減光の効果を持つNDフィルターを用いて長秒時シャッターで撮影したような効果が得られる機能です。設定も実物のNDフィルターに準じており、1段分(ND2相当)から5段分(ND32相当)までの5段階から選択できます。長秒時撮影など、これまでNDフィルターを必要とする場合、その都度装着や脱着が面倒に思えることもあったので、たいへんありがたい機能といえます。「M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO」のように、構造的にフィルターが装着できないレンズでもNDの効果が得られるので、その点でも注目できる機能といえます。
こちらについても効果は上々で、実際にNDフィルターを装着したときと写りは変わりませんでした。むしろ、スローシャッターの効果が撮影前に確認できるため、シャッター速度の選択が容易になり、より使いやすく思えました。NDフィルターを持っていない人もNDならではの撮影効果が試せるので、下位機種にも搭載してほしい機能だと感じました。
一体型の縦位置グリップが備わり操作感がアップ!
OM-D E-M1Xは特徴的な撮影機能がいろいろと盛り込まれていますが、外観にも大きな特徴があります。カメラ一体型の縦位置グリップが備わったことです。OM-D E-M1 Mark IIなどの従来モデルと比べれば寸法的にだいぶ大きくなりましたが、カメラを縦位置に構えたときのホールド感は確実にアップしました。さらに、シャッターボタンをはじめ前後のコントロールダイヤル、マルチセレクター、AEL/AFLボタン、露出補正ボタン、ISOボタンは縦横どちらに構えたときも右手親指および人差し指に対しほぼ同じ位置となりますので、どちらに構えてもまったく変わらない操作感となっています。
OM-D E-M1 Mark IIの場合、底面に装着するパワーバッテリーホルダー「HLD-9」が用意されていますが、OM-D E-M1Xのほうが縦位置撮影用のボタン配置がよいこともあり、使い勝手は格段に優れると感じました。