オリンパスのマイクロフォーサーズミラーレスの最上位モデル「OM-D E-M1X」は独自のさまざまな撮影機能を搭載しており、先日開催されたカメラ展示会「CP+」でもタッチ&トライコーナーが人気を集めていました。
前回掲載した「オリンパス『OM-D E-M1X』、常識破りの撮影機能を試す【前編】」では、そんな多くの独自機能のなかから手持ちハイレゾショット機能と、最高7.5段の補正効果が得られる5軸手ブレ補正機能の実力をチェックしました。後編となる今回は、「インテリジェント被写体認識AF機能」と「ライブND機能」の実力を検証したいと思います。
ドライバーや運転席にピントを合わせる「インテリジェント被写体認識AF」
インテリジェント被写体認識AF機能は、フォーミュラーカーのドライバーやバイクのヘルメットを認識し、そこにピントを合わせる機能です。一般的なオートフォーカスでは、カメラに近いノーズ(車体の先端部)にピントが合ってしまうことが多いのですが、いわゆるAI(機械学習)を活用することで被写体が何であるかを認識し、ノーズよりも奥にあるドライバーやヘルメットにピントを合わせる機能です。ほかにも、航空機やヘリコプターなどのコックピットや、鉄道車両の運転席などを認識してピントを合わせられるといいます。
実際に試してみたところ、該当する被写体への捕捉精度はかなり高く、まるでカメラが意識を持っているかのように感じました。動いているものを撮影する場合、どこのAFエリアを選択したらよいか迷うことも多いのですが、そんな不安を払拭してくれる実用性の高い機能だと実感できました。近い将来、ピントを合わせたい被写体をカメラに記憶させておき、いざ実物にカメラを向けると顔認識AFのように自動的にピントを合わせ続ける、というような機能も出てくるかもしれません。