――今作は京都での撮影でしたが、いかがでしたか。

京都の撮影所の皆さんが良い人たちばかりで、すごく楽しかったです。皆さん大ベテランで、年齢的にはおじいちゃん、おばあちゃんなんですが、バキバキに働いていて感動しました。スクリプター(記録係)のおばあちゃんが、リハーサル中に完全に寝ているんですよ(笑)。でも、「本番! よーい、スタート」ってなったら、ストップウォッチをポチっと押すんです。「これ、どういうことなんだろう?」と思って(笑)。「すっげー! プロだな」と感動しました。まさに"仕事人"だなと感じました。

■伊藤健太郎が目指す"仕事人"とは

――伊藤さんご自身は、俳優としてどんな"仕事人"を目指していますか。

もちろんお芝居が上手くなりたい、自分だけの色を出したいという思いはあります。でも根底の思いとしては、僕を見てくださる方が楽しい気持ちになったり感動したり、感情を持っていただける人になりたいです。

――そういった意味では、昨年は多くの方に見られる機会が増えた飛躍の1年になりましたね。

そうですね、ありがたいことに。『今日から俺は!!』(日本テレビ)というドラマで「伊藤」役を演じていたこともあり、ちびっこたちからよく「伊藤~!」と呼ばれます(笑)。

――昨年は"健太郎"から本名の"伊藤健太郎"に改名されました。改名直後には、「まだ"伊藤"って呼ばれることに慣れていない」と話されてましたが、慣れましたか。

慣れました。「伊藤」って呼ばれても振り向きますし(笑)。ちびっこたちも『必殺仕事人』を観てくれたらうれしいですね。「あれ、伊藤? 髪の毛ないし」みたいな(笑)。

  • 左から伊藤健太郎、飯豊まりえ -ABCテレビ提供

――確かに、今作の伊藤さんはちょんまげ姿ですよね。

初のちょんまげ、中剃り姿でした。でも、「意外と似合ってるな」と思いました(笑)。似合うかどうか、実際になるまでは分からなかったんですが、違和感がなくて安心しました。共演した飯豊(まりえ)さんにも、中剃り姿で会ったときに「全然違和感ない」と言われましたし、自他ともに認めるちょんまげ姿にも注目してほしいですね。そしてドラマには、『必殺仕事人』初出演の西田さんをはじめ、素敵な方々がたくさん出演されています。普段時代劇をあまり観ないという方にも観ていただけたら、すごくうれしいです。

■伊藤健太郎
1997年6月30日生まれ。東京都出身。179cm。ドラマ『昼顔~平日午後 3 時の恋人たち~』(2014年・フジテレビ系)で俳優デビュー。主な出演作は、映画『先生!、、、好きになってもいいですか?』(2017年)『コーヒーが冷めないうちに』(2018年)、ドラマ『アシガール』(2017年・NHK)『今日から俺は!!』(2018年・日本テレビ系)。

■『必殺仕事人2019』(ABCテレビ・テレビ朝日系 10日 21:00~)
東山紀之・松岡昌宏・知念侑李・和久井映見・遠藤憲一ら仕事人の敵となる大商人・上総屋清右ヱ門(かずさや・せいえもん)を西田敏行が演じる。清右ヱ門が、貧しくてもけなげに生きる働き者の弥吉(伊藤健太郎)に近づき、悪巧みに利用するため裏で巧妙な罠を仕掛ける。東山演じる渡辺小五郎が、奉行所に圧力をかけられるほどの大物・清右ヱ門を成敗できるのか。2人の直接対決に注目。