3月8日より全国の劇場で公開される映画『劇場版ウルトラマンR/B(ルーブ) セレクト!絆のクリスタル』は、2018年に放送されたテレビシリーズ『ウルトラマンR/B(ルーブ)』の"その後"のストーリーを描いた作品である。
『ウルトラマンR/B』は、シリーズ初となる「兄弟で変身するウルトラマン」ウルトラマンロッソ/湊カツミ、ウルトラマンブル/湊イサミが地球を守るために強大な敵と戦う物語だった。今回の『劇場版ウルトラマンR/B セレクト!絆のクリスタル』では、ロッソとブルの兄弟ウルトラマンと力を合わせて戦う頼もしい味方として、2017年に放送された『ウルトラマンジード』より、ウルトラマンジード/朝倉リクが別の次元よりかけつけている。
さらに、イサミやアサヒと違って将来の「夢」を決めかねているカツミの"心"に揺さぶりをかける謎の存在「ウルトラマントレギア」や、湊兄妹の妹・アサヒが変身する「ウルトラウーマングリージョ」、そしてカツミ、イサミ、アサヒの兄妹が絆の力で奇跡を起こしたことによって姿を現した「ウルトラマングルーブ」といった、新キャラクターがぞくぞく登場し、見せ場の満載された娯楽作品が誕生した。
ここでは映画の公開を記念して、湊カツミを演じる平田雄也、湊イサミを演じる小池亮介、そして湊アサヒを演じる其原有沙という湊兄妹が集まって、およそ1年間にわたって演じてきたそれぞれの役柄への思いや映画の撮影裏話、映画の注目ポイントなどを語りあってもらった。
――今度の劇場版は、『ウルトラマンR/B』のラストエピソードというべき集大成の作品だとうかがいました。みなさんが『R/B』の撮影全般で特に印象に残った出来事から教えてください。
平田:撮影やイベントなどで、湊カツミとして過ごした1年間は本当に濃密な時間ばかりで、とてもひとつに絞ることはできません。あえて挙げるなら、映画の撮影の合間に、湊家のみんなや濱田龍臣さん、スタッフさんたちと一緒に某ゲームをやったことなんですよ。
小池:ああ、やったよね(笑)。
其原:休憩時間にみんなでずっとおしゃべりしていて、何かのきっかけでやろう、ってなったんですよね。
平田:僕たち、同じ世代同士ではよくやっていましたけれど、お父さんの山崎銀之丞さん、お母さんの眞鍋かをりさんもノリノリで参加してださって、みんなで一緒にできたのが強く印象に残っています。
小池:銀之丞さんがすごかった。まったく表情が変わらないポーカーフェイスなので、ぜんぜん読めないんです。
平田:役者さんならではの、さすがの演技力!
其原:楽しかったなあ~。
平田:あのときは本当に楽しすぎて、撮影に来ていることを一瞬忘れそうになりました(笑)。あれだけの大人数でやれたことがうれしかったんです。
小池:僕の『R/B』の思い出は……、たくさんありすぎると、逆にパッとすぐに出てこないものですね……。いま頭に残っているのは、雄也さんの「方向オンチ」にまつわるエピソードです(笑)。
其原:「カツ兄は方向オンチ」って、台本にも書かれているんですよね。
平田:実際、そうなんだよね(笑)。
小池:さっきこの道を通ったでしょ、と思っても、帰り道をまったく覚えていなかったりするんです。何度も道を間違えるので、撮影も終盤になると、スタッフさんが誘導してくれるんじゃなくて、わざとカツ兄を先に歩かせるんです。先頭を歩いているカツ兄が、目的地までまっすぐ行けばいいだけなのに「ここで曲がるのかな?」みたいなそぶりをするのが面白いんです。いや、曲がらないから! まっすぐ、まっすぐって(笑)。
平田:道をぜんぜん覚えないから(笑)。
其原:そんな様子を後ろからみんなで見ているのが楽しい(笑)。
小池:そこはわかるでしょ!ってところも間違えますからね。一度「山越え」をしそうになったの、覚えてる?
平田:あったかなあ(笑)。
小池:山奥へロケに行って、現場から50mくらいしか離れていない建物を控室にしていたんです。僕たち兄弟だけ、一度その建物に戻ってくださいと言われて歩いていたら、雄也さんが建物をスルーして坂道を登ろうとしたんです。
平田:隣の山かと思って(笑)。
小池:ここ、ここだよ!って(笑)。