おっさんがフォーメーションを確認する
次に、体に巻き付けたセンサーから座標位置、移動速度、体の向き、心拍数などの情報を収集できる「オブジェクトトラッキングシステム」を試す。複数の選手に装着することで、選手間の距離を算出することができることから、サッカーなどでフォーメーション確認を行う際に使われるシステムだ。
案内してくれた甲斐智大氏によると、同時に30人が使用できるという。サッカーなら、試合中の両チーム全員が利用できる数だ。
データは1秒間に20コマ(設定を変えれば100コマも可能)計測可能で、結果は大画面モニターにリアルタイム表示可能。またプレー中のデータを蓄積することができ、選手の特徴や試合の流れを振り返って確認することもできるそうだ。実際に走ってみると、なるほど、おっさんと甲斐氏の距離が赤いラインとともにモニターに表示され続けた。
全力でボールを投げても届かない
3番目に試したのは、商品名である"TRACKMAN"の名称で呼ばれることの多い「球質測定システム」。一球投げるだけで、ボールのスピードだけでなく、初速度や減速量、回転数や回転軸、回転方向リリースポイント、滞空時間など、さまざまな動きを解析できるという。このシステムを使うことで、野球のピッチャーの投球のクセから特徴まで判明してしまうわけだ。
さっそくおっさんが気合いを入れてボールを投げてみるも……。届かない! すっぽ抜ける! でまともに測定できず。結局、スポーツパフォーマンス研究センター長である前田明氏から直々の指導を頂いてようやく測定された。
その結果は……不思議な回転がかかった魔球(※前田氏談)のような球に。こんな変な投球でも、球質測定システムならしっかりと計測してしまうわけである。