ソニーから、Wi-FiとBluetoothに対応する“ガラス管で音を鳴らす”ワイヤレススピーカーの新製品「LSPX-S2」が、3月16日に発売されます。価格はオープンですが、推定市場価格は45,000円前後(税別)を見込んでいます。
LSPX-S2は、2019年初にラスベガスで開催されたCES 2019にて、ソニーが2019年にグローバル展開する新製品として発表されました。今回、日本で発売される製品について、詳細が明らかになりました。
ソニーは、リビングなどユーザーが生活しているそのままの空間に、新たな体験価値を生み出す「Life Space UX」というコンセプト商品を2015年に発表しました。2016年に発売された有機ガラス管を振動させて音を鳴らすワイヤレススピーカー「LSPX-S1」は、Life Space UXを代表するモデルです。
新モデルのLSPX-S2はLife Space UXの一員としてでなく、新たに「グラスサウンドスピーカー」というシリーズを冠して登場しました。LSPX-S2の発売後も、既存のLSPX-S1は販売を継続します。
ちなみに、ソニーが最初に開発した有機ガラス管を搭載するスピーカーは、2008年に発売した「Sountina(NSA-PF1)」です。当時の製品は背丈が180cm近くあって、価格も100万円と高価でした。
今回のLSPX-S2は、Sountinaとはコンセプトそのものが異なる製品ですが、あれから10年が過ぎ、有機ガラス管を使ったスピーカー技術が高さ30cm以下のコンパクトな本体でも実現できる日がついに来ました。Sountinaが誇る、360度に広がるクリアなサウンドの魅力も健在です。LSPX-S2の価格は5万円を切っています。これなら、Sountinaに憧れながら指をくわえていた筆者も買えそうです。
ただのLEDランプ付スピーカーではありません
LSPX-S2を一見すると、ただのLEDランプを載せたオシャレなワイヤレススピーカーだと思うかもしれません。実は、本体からタテに伸びているガラス管そのものが振動して音を鳴らす、スピーカーユニットになっています。
スピーカーとしての再生周波数帯域は、LSPX-S1と同じ60Hzから40kHzまで広くカバーしています。LSPX-S1はBluetooth接続のみ対応でしたが、新しいLSPX-S2はWi-Fi接続も可能になりました。つまり、スマホに保存したハイレゾ音源を「Music Center」アプリで再生しながら、LSPX-S2へWi-Fi経由で飛ばすことでハイレゾ再生も可能になりました。
ユニット構成は、高域を担当する有機ガラス管スピーカーと、亜鉛ダイキャスト製の堅牢なベースユニット内に搭載する35mm口径のウーファーによって、切れ味豊かなミドルレンジを再生。そして、LSPX-S1よりもさらに明瞭度が上がっているという低域は、本体のボトム側に配置したパッシブラジエーターが奏でます。
音楽再生中には、ガラス管に内蔵したLEDランプがムードたっぷりに光を放ちながら、リッチな音楽と光を一緒にリスニングルームに満たしてくれます。