ジェスチャー操作でスマホのUI革命を

プレスカンファレンスでG8 ThinQのプレゼンテーションを担当したのは、LG Electronics Europeのモバイルコミュニケーションズ部門でプロダクトエバンジェリストを担当するデビッド・モンターニャ氏。彼が掲げたのは、G8 ThinQによる「スマホのユーザーインタフェース(UI)革命」でした。

G8 ThinQは、ドイツの半導体メーカーであるインフィニオンが開発した3D画像認識センサー「REAL3」を内蔵しました。リア側のカメラで、被写体の深度情報が256段階と細かく検知できるのが特徴です。

フロント側のインカメラは、「Z Camera」と名付けられています。Z Cameraはたとえば、とてもセキュアな顔認識センサーとして活かすこともできますし、セルフィ撮影でナチュラルなボケ味を加えることも可能です。

  • Z Cameraは人物の顔の凹凸を正確に検知できるので、よりセキュアな生体認証が可能となっています

  • ポートレートのボケ味はさらにナチュラルになります

生体認証機能としては、背面の指紋認証センサーのほか、フロントカメラを使った顔認証、虹彩認証に加えて、もうひとつ手のひらの静脈認証「Hand ID」に対応しました。

  • Z Cameraは静脈認証に対応

  • 「Hand ID」という機能が追加されています

最大のハイライトは、Z Cameraを活用した新UIである「Air Motion」です。スマホのフロントフェイスに手をかざすと、瞬時にAir Motionが起動して、画面の上部に虹色のゲージがでてきます。つぎに円形の窓のようなアイコンが出現し、かざした手のひらを左右にスワイプしたり、ゲンコツを作るように指先を丸めたりといったジェスチャーに連動して、音楽プレーヤーやカメラなどのアプリ操作が行えます。

  • スマホに触れないで操作できる「Air Motion」。画期的なUIでした

ハンドジェスチャーを行うときは、スマホのカメラと手のひらを10cm~15cmほど離します。かつてドコモの一部スマホでも、画面を触らず操作できる「ホバー」機能を搭載していましたが、あれよりも画面から遠くに手を離せるし、上下左右だけでなく回転・奥行き方向への立体的なジェスチャーを認識できるのがポイントです。

  • フロントカメラから10cm~15cmも離れているハンドジェスチャーを、奥行き方向も含めて立体的に認識します

ブースに展示された実機で体験してみましたが、操作に対するレスポンスが期待以上に機敏でした。純正音楽プレーヤーアプリの「ミュージック」と連動し、ボリュームノブをひねるような動作で音楽再生の音量を変えられる操作がとてもクールだと思います。ハンドパワーがきている感じがしました。

本体はIP68相当のしっかりとした防塵・防水設計。ですがAir Motionを利用すれば、キッチンで洗い物や料理をしているときに、べたべたの手でスマホを触らなくてもよくなるはず。コレさえあれば筆者も、最近遠ざかっていた台所にカムバックを果たせそうです。

  • 通話への応答、音楽・動画の再生、画面のキャプチャー、カメラのシャッター操作などがAir Motionで行えます

  • カメラの前でボリュームノブを回すようなジェスチャー操作で音量を調整。独自のUIが画面に表示されます