■人を撮れるように
――立花さんって、あまり家から出たくない、というタイプじゃないですか。
おっしゃるとおりです!
――僕も家が好きなタイプなんですけど、雨の日の家での過ごし方をお聞きしたいなと。
本当に家から出たくないんです。あと、雨に弱い髪質なんですよ。雨の日は朝にどれだけ髪を巻いても玄関を出ると、シュンッてストレートに戻っちゃうくらい。髪の毛やメイクが崩れると一気にテンションが下がっちゃいます。だからこそ、外に出るもんか、という気持ちがありますね。これまではゲームをしたり、漫画を読んだりが多かったんですけど、最近カメラを買ったんですよ。うちにハムスターちゃんがいるんですけど。
――きなこちゃん。
きなこちゃん!! そのきなこちゃんをパシャパシャ撮るのが楽しくて。シャッター音が好きなのか、ポージングをしてくれてナイスショットが撮れるんです。「この子、できる……」って。おかげさまで写真がたまるたまる!
――カメラはきなこちゃんを撮るためですか?
カメラを持って街をブラブラするというお仕事があったんです。一眼レフってボタンもいっぱいあるからわかんなかったんですけど、スタッフさんが褒めるのが上手で。私が撮影するたびに「センスありますよ」と言われて、買っちゃいました。買う前に、井澤詩織さんや加藤英美里さんとかにいろいろと聞いたんですよ。めっちゃ教えてくれました。
――カメラ好きで有名なおふたりですね。ほかのものを撮影することはあるんですか?
せっかくカメラを買ったのにあんまり外に出ないので……。でも、きなこちゃんばかり撮るのももったいないなと。野球のシーズンが始まったら球場に持っていこうかなと思っています。でも、選手を撮るには望遠レンズじゃないとなあって。それに、まだ人を綺麗に撮れないので、シーズンがはじまるまでには、人を撮れるようにしたい。それがいまの目標です。
――ハマッてきてる。プロフィールに「趣味:カメラ」って書けますね。
そうなんです。ご飯やお酒のグラスもいいカメラで撮るとそれだけで雰囲気出るんです。私は自炊する時期としない時期があるんですけど、最近楽しくなってよく作っています。そんなに映えるご飯は作れないんですけどね。
――どういったご飯を作るんですか?
昨年末にはじめてふるさと納税をしまして、牡蠣がいっぱい届いたんです。なんとか美味しく食べられないかと調べていまして、最近は牡蠣料理が多いですね。
――カキフライとか。
作りましたー! でも家に油のにおいが……。一人暮らしの家ではあんまりやってはいけないなと。揚げ物って難しいですね。
――でもお酒が進む。
そうなんですー……。だからお酒が欲しくて。でもライブ前は、禁……減酒ですね。
――禁酒の日である1月16日にもツイートしていましたけど、できましたか?
ちょっと意味がわからないですね……、禁酒……私の辞書にはないので。あの日はバッチリ飲みに行っていましたね(笑)。日本酒は安定して美味しくいただいているんですけど、最近、変わり種の焼酎をいただいたんですよ。かぼちゃと落花生だったかな。かぼちゃの焼酎とおつまみにかぼちゃの煮物を合わせたらどうだろうと思ったんですけど、あまりにもかぼちゃ感が強くて……。組み合わせは考えないといけないですね(笑)。
禁酒の日...?
— 立花理香 (@RiccaTachibana) 2019年1月15日
■作詞は楽しい
――お酒の話から楽曲の話に戻って、カップリングの「緑の時計」は立花さんが作詞を担当されています。
今回もちょっとした小ネタを仕込ませていただきました。でも、曲として綺麗に聴いていただきたいし、ストーリー的にも綺麗なものにしたいなという前提で、その中でテーマというか、曲に沿ったギミックを入れました。ギミック、最近覚えたことばです。
――カップリングで作詞をするのは決まっていたんですか?
「カップリングの曲を作りましょう」「あのー、書きます?」「あっ、書きます!」という感じでスタッフの方と(笑)。いやー、楽しいですね。
――以前のアルバムのときもお聞きしたんですけど、詞を考えるのに苦労しないタイプですよね。
なんというか、ゲーム感覚というか、書いていて楽しいんですよ。「良いことば出ないな―」というときもあるんですけど。パズルっぽい感じですね。
――みなさん作詞にチャレンジされる際は、「つらかった」とか「楽しかったけど次やるかは……」みたいな方が多いんですけど、こんなに前向きなのは珍しいです。
いや~(笑)。こうやって私は調子に乗っていくんですよ。普段は、シナリオやセリフをいただいて音にするという仕事をしているので、なかなか自分のことばを文字にしていく機会がないんです。しかも歌詞って決まりがないじゃないですか。なんでも書けるので、本当に楽しいですね。
――それでは改めて今回の「緑の時計」のテーマをお聞きしたいです。
今回は曲調がバラードということで、最初は「失恋をテーマに書いてみませんか」とお話をいただいたんですよ。でも、何を参考にして書いていいかわからないなと思ったので、そのオーダーをへし折って、「カラフルパサージュ」と同じように、これからの新生活に向けて書きました。
――(へし折った……?)。
この時期は上京とか進学、就職などで環境が変わる人が多いと思ったので、出会いと別れをテーマにして書けたらいいなと。今回は締め切りがギリギリだったんです。……いやちょっとアウトでしたね。「明日出します」と言ってしまったので、その日は寝られなかったです。夜中にパソコンをカタカタカタって……。
――それで提出できちゃうのがすごい。
その時間で出来るならもっと早く出せよって、毎回反省するんですけども……。
■聴いてくれる人の手に渡ったら、その人の曲
――追い詰められて絞り出されたものがあるかもしれないですからね。失恋のテーマはへし折られたままですか?
結果的に裏テーマということで落ち着いたかなと。表向きは「違う学校に行っても友だちだよ」とか「小さいときから一緒だったけどいまはお母さんになっている友だちがいる」とか、いい意味での出会いと別れなんです。裏テーマ的には、「ほかの男のところに嫁に行く好きな女の子に対する歌」みたいな。緑ってアメリカの方だと嫉妬とか妬みという意味合いがあるんですよ。
――……なるほど。
で「これからもよろしくね」ってポジティブなことばなんですけど、フラれたのに「これからもよろしくね」って、まあまあ怖いところがあるじゃないですか。愛と憎しみは紙一重だなと。幸せな曲に感じる人もいれば、ドロドロした曲だと思う人もいるだろうし、今回も反応が楽しみですね。
――詰め込みますねー。解釈は人それぞれあると思いますけど。
ちょうどこの前そういったことを考えていたんですよ。キャラクターソングと自分として歌う曲の違いってなんだろうって。キャラソンはキャラクターや作品のためという共通認識があるじゃないですか。でも、私が個人名義でうたう歌に関しては、受け取ってくださる方の曲なんだと思ったんです。一応、私の曲だけど、聴く人の手に渡ったら、その人の曲なんですよ。
――それこそおっしゃる通りで、インタビューなのでどういう楽曲か聞きはしますけど、最終的には聴いた人の感性にお任せするというものですから。今回「カラフルパサージュ」「緑の時計」は出会いと別れという、春先をイメージした楽曲で。前回のミニアルバム『LIFE』、特に「Shining Memory」は夏じゃないですか。季節を感じる楽曲が似合いますね。
いいところ突きますね! 「緑の時計」もちょっとしたギミックを差し込んでいるんですけど、まさにそういうところなんです。
――先ほどのクールの話じゃないですけど、冬の歌も聴いてみたいなと思っているところです。ちなみに、好きな季節だと?
私は、快適に生きられるのが冬しかないんですよ……。夏は苦手でして……、さらに花粉症でもあるんです、しかも春と秋両方……。
――そろそろあぶない。
ぼちぼち花粉が飛んできていますからね。おのれ~! ですよ。お花見も行きたいんですけど、お薬を飲んで予防していかないと……。
――この時期にお花見行ったら……。
拷問ですよね。でも、せっかくカメラを買ったので、外に出たいという気持ちもあるんです。難しいところですね。
●立花理香1stシングル「カラフルパサージュ」
・初回限定盤(CD+DVD)
価格:1,800円(税抜)
CD
01.カラフルパサージュ
02.緑の時計
DVD
「カラフルパサージュ」ミュージックビデオ+メイキング映像
・通常盤(CD)
価格:1,300円(税抜)
CD
01.カラフルパサージュ
02.緑の時計
03.カラフルパサージュ(Instrumental)
04.緑の時計(Instrumental)