▼プロゲーマーたちの実力は神のみぞ知る

3人が一度舞台を後にしてから会場に流れ始めたのは、プロゲーマー・ユミハラ選手のコメント。「1年間あえて大会に出場せずに過ごしてきた、一皮むけた自分を見せたい」「僕のプレイ……あっ、私のプレイを皆さんにお見せしたい」と意気込みを語り、その流れで「スーパーボンバーマンR最強決定戦」と題したデジタルゲーム対決の企画へと移行した。ユミハラ選手の映像が終わると同時に会場へ現れたのは、黒いマスクを付けたまりえってぃとるるきゃん……いや、プロゲーマーの三宅プロと佳村名人だ。

ふたりは観客をアオリながら対決のルールを説明。今回は、2017年にコナミデジタルエンタテインメントで発売された『スーパーボンバーマンR』のバトルモードを8人でプレイ、個人のバトルロイヤルモードというシンプルなルールで対決し、解説は『週刊ファミ通』の北口徒歩2分氏が担当。プロゲーマー3人以外の5人はくじ引きで会場の中から都度抽選して決めることとなった。

説明の後には満を持してユミハラ選手が登場。「旧友二人と頑張りたいと思います」と所信表明するも、佳村名人からは「友達(という設定)だったんすね……」(佳村名人にとってユミハラは、憧れの先輩という設定だった模様)、三宅プロからは「SNSで見ているから、ファンなんでとかパンフレットに書いちゃった」とツッコまれ、ユミハラ選手は「整合性が取れないじゃないか……」と呟く。やり取りの精彩を欠くスタートとなったものの、イベントは進行していき、早速1回戦の対戦相手を決める抽選が始まった。

1回戦の抽選で選ばれた方々の中に『スーパーボンバーマンR』の経験者がいないことが分かった途端に安心するプロゲーマー3人だったが、結果は会場から選ばれた人の勝利。勝利者は『スーパーボンバーマンR』はプレイしたことがないものの、過去シリーズをやったことがあるという。それから3人は過去シリーズをプレイしたことがあるか、ということもしきりにくじ引きで選ばれた5人に尋ねるようになった。

その後、対決は合計で9回行われる。対決前に経験者かどうか確認し、熟練のプレイヤーであれば「こっちにくるなよ」と警告していた佳村名人は、その警告が功を奏したときもあったが、仇となり狙われてしまうことも。しかし、一度倒されても外野からの爆弾投げで復活を果たして勝利を収めるなど、見せ場も作った。三宅プロは9回戦まで「Aボタンをいきなり押して自爆するなよ」とくじ引きで選ばれた方々に伝え続ける一方で、プレイ中は喋らず、黙々と『スーパーボンバーマンR』に臨む。どの対決でも基本的に最後の方まで残り、さらには最初に自爆して外野から相手を倒すというテクニックプレイも見せつけた。この大会のために1年間大会に出場しなかったユミハラ選手は、爆発にビビったり、一騎打ちの場面になると「怖い……」と言って逃げ腰になったりする場面が目立つ展開に。しかし、プロゲーマー3人の対決となった場面では見事に勝利を収めるなど、勝負強さを発揮した。

9回対決し、三宅プロが2回、佳村名人が2回、ユミハラ選手が1回勝利、残り4回は会場に駆け付けた方々の勝利という結果に。しかし、「最終的に誰が一番強かったのか」という結論は「神のみぞ知る」という平和的な形で対決は締めくくられた。

プロゲーマーの3人が舞台を後にしたのと代わるように、はらみー、続けてまりえってぃとるるきゃんが姿を現す。プロゲーマー3人のプレイに魅了されたことを淡々と語ったのち、それぞれが一言ずつ挨拶、そして記念撮影を行い、イベントは終了の時間を迎えた。

終始アットホームな空気のなかで行われた本イベント。3人のやり取りも絶妙で、笑いも絶えなかった。それだけに、ゲームに関わる番組のパーソナリティを務める3人が再び相まみえる日が来るのも楽しみである。