ヘルシンキ中央駅(Helsinki Central Station)では、冬編で美雪を追う悠輔の姿を撮影。美雪がオーロラを見にいくラップランド方面へは、国内線の飛行機で行くのがメジャーだというが、異国の駅に降り立ち列車で追いかける悠輔の映像に、より彼の思いが表れている。実際に寝台列車に乗っていくと14.5〜15時間かかるという。
先ほどの駅は"冬編"で使用されたが、ヘルシンキで行われた撮影は、多くが"夏編"。台本にも細かくは書かれていなかった2人のデートの様子を監督・スタッフが話し合い、細かく積み上げていった。「夏のフィンランドは、2人にとって人生で一番輝かしい思い出」と語る橋本監督は、とにかく様々なデートシーンを撮るため、1日に5箇所回るという日もあったという。
雪景色を楽しめる冬のヘルシンキ
その美しい風景の数々だが、1月ともなれば、一面の雪に! ここからは想像力が試されることになる。
まずは2人がドレスアップして夜のデートをするトコイ海岸(Tokoi Shore / Tokoinranta)(氷バージョン)。内海だが、もはや歩いて渡るヘルシンキ市民も……!? 夏とはまた違った、美しい雪景色を楽しむことができる。
悠輔と美雪が初めてキスをする海岸・テルヴァサーリ(Tervasaari)(雪バージョン)。周りが一面雪景色だったため、もう一度たどり着ける自信はないが、夏には作中に映し出されているような美しい姿を見せる。橋本監督は「ここには一番時間をかけました。フィンランドでは撮影の終わり時間が日本よりも厳しいですが、日没のサンセットスクリーンを狙って結構頑張ったために、ちょっとヒヤヒヤしましたね」と振り返った。
2人がデートする桟橋、カイヴォプイスト(Kaivopuisto)は雰囲気抜群。登坂も「落ちたらやばいと思っていた」とコメントしたように、美雪のように走ると若干危ない。