■私たちからみんなに元気や笑顔を届けられるようになりたい

――昨年行われた、大阪、仙台、東京をまわる1stライブツアーはRun Girls, Run!にとっても大きな出来事でしたね。

 終わってみたら楽しかった記憶しかないですね。はじまる前は、はじめてのツアーで緊張していたし、ちゃんと終わることができるのかなって思っていたんですけど、いざステージの上に立ったら、たくさんの方が観に来てくれているのを知りました。いろいろなスタッフさんやたくさんのファンの方に支えられて、いまステージに立っているんだなって。その中で楽しくできている自分は幸せなんだと。私たちからみんなに元気や笑顔を届けられるようになりたいな、って改めて感じたツアーでした。

森嶋 曲数的にもはじめてのチャレンジだったんです。3会場で3日間、それも1日2部制でやるなんて、体力的にも大丈夫かなって不安はありました。最後にはスタッフさんも「最後の方は見違えていたよ」と言ってくれて、お客さんたちも「どんどん良くなっていったよ」って言ってくれて、すごくうれしかったです。ちょっとだけかもしれないですけど、成長できたツアーだったのかなって思いました。

厚木 ほんとにね。ツアーがはじまる直前までは全然実感がわかなかったんです。いざはじまったら、あっという間で、楽しくて! これまではステージに立つときに「うまくいかなかったらどうしよう……」って恐怖感があったんですよ。でも、ツアーを通して、そういう恐怖感はなくなったなって印象があります。

――仙台公演と東京公演を観させていただきましたけど、たしかにパフォーマンスはどんどんレベルアップしている印象でした。

厚木 あと、ツアーの中で、響さんで配信しているラジオ「Run Girls, Radio!!」でやっている即興台詞のコーナーを毎回やっていたんですけど、ツアー以降の収録ではこれまでみたいな緊張感がなくなっていて、ちょっとは克服したかなって。

 えー、いいな!

森嶋 私は全然変わらなかった。

厚木 ツアーの前までは、原稿を持つ手が震えてノイズが乗るくらい緊張してたんですけど。

 たしかにあっちゃん、緊張してたらあの台詞は出ないわ。

■ツアーを通して見えた課題

――ツアーを通して、自分自身やメンバーに対して成長を感じる部分はありますか。

森嶋 はやまるはもともと歌唱力や表現力が圧倒的だったんですけど、最近さらにクオリティが上がってるなって感激しています。特に「Break the Blue!!」のはやまるが大好きなんです、歌での感情表現が爆発してるなって。あっちゃんはダンスに磨きがかかってるよね。「サクラジェラート」の振り付けを考えてくれたのは大きかった。みんなツアーを通して新しいことができるようになって、もっと伸びていけるんじゃないかって希望がわいてきました。

 私はステージに立つことが好きだったんですけど、より好きになりましたね。前は緊張して失敗したらどうしようって気持ちもあったんですけど、最近は「はやく立ちたい!」って。そこが自分の強みになったかな。あと、もっちーもあっちゃんもだけど、少しずつ3人の個性がはっきりしてきたかなと思います。もっちーは前からお姉さんぽい、リーダーっぽいところがあったけど、ツアーで、スタッフさんに「ここどうする?」と聞かれて、グループの中で意見が割れたときにまとめてくれて、より頼れるようになりました。あっちゃんはさっきも言っていたけど、緊張しなくなったよね。

厚木 うん、前ほど緊張はしなくなった。

 あっちゃんって私の中では緊張しいなイメージがあったんだけど、最近は自分の見せ方がわかっているなって。いい意味であざとくなってきた(笑)。

厚木 ほんとに?(笑)。私からすると、ふたりとも見せ方がうまいなって。もっちーは自分のかわいさを最大限に引き出す方法を知っているんですよ。デビュー当初は、もしかしたら抑えていた部分があったんじゃないかと思っていて、最近はそれがなくなって、自分のかわいさを全開で出せてる。はやまるは芯が強くなって、センターとしての安定感が増したなーって。ステージで一番に出ていくパワフルさがある。このツアーを通して、「3人なら大丈夫。なんとかなるかも」って感情が強くなったからこそ、緊張しなくなったのかな。なにかあっても、はやまるのパワフルさやもっちーのかわいさでリカバリーできると思っています。

――成長したところもありつつ、逆に次回の課題を見つめ直すきっかけにもなったかなと。

 そうなんです。私たちって、3人ならなんとかなるんですけど、個人で考えると、語彙力とかもないし……。最近、i☆Ris先輩とイベントとかを一緒にやらせていただいていて、強く感じています。3人の中で見せ方がわかっていても、集団に紛れたときのキャラの出し方が難しいなと。もっとガツガツいきたいけど、どうやったらなれるのかわからなくて。

――先日開催された「アニメJAM2018」を観させていただいたんですけど、多分そのときのことも大きいのかなと。

「アニメJAM2018」。テレビ東京系のアニメ作品が集合するイベント。今回は『アイカツフレンズ!』『けものフレンズ』『キラッとプリ☆チャン』が参戦。Run Girls, Run!の3人は『プリ☆チャン』より、「ミラクル☆キラッツチーム」「メルティックスターチーム」として出演した。

森嶋 ということは、わかりますよね!

 そうなんです、あの通りなんですよ!

――まあi☆Risさんは、ほかの声優さんたち全体を通して見ても"強い"ですから。

 私たちはi☆Risさんと一緒に『プリ☆チャン』チームとして出演したんですけど、i☆Risさんがうまく立ててくれたから、私たちも画面に映ることができたんです。もっと自立して、グイグイいかないと……!

森嶋 私は、自分の考えや案をもっと出していきたいと思っています。今回のツアーもグッズやタイトルを決めたんですけど、もっと自分たちの理想を詰め込んでいきたいと思いました。自分たちで何かをつくらないと。それがRun Girls, Run!のカラーを出すことにもつながると思うので。

厚木 私はツアーの終盤で、「最後疲れてくるとダンスが適当だよね。やけくそになるよね」と振り付けの先生から言われてしまいました。パフォーマンス面では、そこに気をつけたいと思っています。あとは歌をずっと練習しているので、もっと上手になりたいです。そして、私は何かをやるときに考え込んでしまうことが多くて、悩んでうまくいかないことがたくさんあるんです。『プリ☆チャン』でも「やってみなきゃわからない」と言っているので、深く悩みすぎずにやってみたり、メンバーやスタッフさんを頼ったりできたらと思います。

■2019年はどんな年に?

――そろそろ今年も終わりですね(インタビューは2018年の年末)。

森嶋 そうなんですよ。『プリ☆チャン』が発表されたのが、2018年1月なんですけど、まだ1年経っていないんだなあ。

――2018年はどういう年だったか、そして2019年はどういう年にしたいか、それぞれお聞きして締めくくりたいと思います!

厚木 2018年はいっぱい迷いました。漢字で表すと「迷」です。『プリ☆チャン』もツアーも、新しいことをたくさんやらせてもらったんですけど、その分考え込んでしまうことも多かったです。でも、自分自身で可能性を縮めてしまうのはもったいないので、2018年の「迷」をプラスにして、2019年はどんどん新しいことに取り込んでいけたらと思います!

森嶋 私は2018年が人生のターニングポイントで、たくさんのチャンスがあったなと思います。『プリ☆チャン』が始まったことも、『ガーリー・エアフォース』でグリペン役をやらせてもらったことも。2019年はこのチャンスを逃したくないので、ひとつずつ真剣に取り組んで、自分のものにしていきたいです。2018年の漢字は「愛」ですね。「可愛いの愛」。ツアーでもみんなから愛を感じました。

 私の感じは「急」かな。環境も何もかも変わりました。2017年はデビューしたばかりだったので、2018年は激動の年でした。『プリ☆チャン』がはじまって主演もやらせてもらったし、テレビにも出させてもらったし、高校生にもなったし、静岡から上京もしたし……。2019年は落ち着きたいなと思います。お仕事の勢いじゃなくて、自分の気持ち的にです。余裕を持っていろいろなことに挑戦していきたいと思っています。2018年はいろいろな方に支えられて1年が過ぎていったので、2019年は自分に甘えずに、厳しく生きていきたいと思います!

●Run Girls, Run!4thシングル「Break the Blue!! / never-ending!!」
発売日:2月6日
CD+Blu-ray
価格:2,268円(税込)
CD
価格:1,296円(税込)
収録内容
【CD】
1.Break the Blue!!
2.never-ending!!
3.Break the Blue!! instrumental
4.never-ending!! instrumental
【Blu-ray】
「Break the Blue!!」Music Video

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