AQUOS zeroをゲーミングスマホとして考えたとき、もっとも有用なのは放熱設計とパラレル充電でしょう。ゲームアプリはスマホアプリの中でも電力消費が大きく、長時間プレイすることも多いため、スマホのバッテリーが早く減っていきます。

すると、多くのスマホが推奨していない「充電しながらのプレイ」(*)になりがち。CPUと充電ICの発熱コンボで本体温度が上がり、CPUのパフォーマンスを落とす結果になってしまいます。そうなると、ゲーム内で反応が遅れたり、ゲーム自体が重く感じるようになったりして、プレイに支障をきたすこともあるわけです。

(*)充電しながらのプレイ
スマホを充電しながらゲームをしたり映像を見たりすると、スマホ本体の温度が上がりやすくなります。スマホが高温になるとバッテリーの劣化が進みやすくなるため、充電しながらのゲームプレイはなるべく避けたほうが良いのです。

  • AQUOS zero

    外出先でも家の中でも、充電しながらのゲームプレイはやってしまいがち。筆者がこれまで使ってきたスマホでは、発熱でアプリが落ちたり、処理落ちしてしまうこともありました。その点でAQUOS zeroは、パフォーマンスが落ちずにプレイできています

AQUOS zeroはふたつの充電ICを内蔵しており、充電ICの発熱を分散しています。これにより、充電しながらゲームをプレイしても、本体の温度が上がりにくくなっています。充電ICがひとつのスマホでは、CPUに負荷のかかるゲームをプレイすると本体がどんどん熱くなっていきますが、AQUOS zeroは「多少温かくなってきたな」という印象です。

実際に、ほかのスマホだと熱問題が発生しやすかった『ポケモンGO』『ブロスタ』『クラッシュ・ロワイヤル』をプレイしてみたところ、充電しながらのプレイでこの程度の発熱なら上々かと。パフォーマンス面もまったく問題なく、遊んでいてストレスが溜まらないのは良い感じです。

  • ポケモンGO

    ポケモンGO

  • ブロスタ

    ブロスタ

  • クラッシュ・ロワイヤル

    クラッシュ・ロワイヤル

ゲーム中の熱を測ってみた

熱に関しては、ふたつの充電ICだけでなく、放熱処理も優秀のよう。仮に、内部的に発熱が大きくなったとしても、うまく放熱できればパフォーマンスを維持しやすいわけです。ハードに使ってもゲームが落ちたり、動きが鈍くなったりしにくいといえるでしょう。

  • AQUOS zero

    実際に充電しながら30分程度プレイした後の表面温度を測ってみました。体感では熱くなってきたかなという感覚がありましたが、計ってみたら39.4度でした

  • AQUOS zero

    背面も計測。前面より少し低めで36.8度。プレイ中、処理落ちしたりタップ抜けが起きたりといった不具合はなく、普通にプレイできました。その後、1時間ほどプレイを続けたところ、これ以上の温度上昇はありませんでした

AQUOS zero、ゲームファンとして選ぶ理由

筆者は『ポケモンGO』をかなりハードにプレイし、その合間に別のゲームもすることが多いので、スペック的に大容量バッテリーを搭載したスマホあっても、フル充電から1日持たせるのはまず無理です(10,000mAhくらい搭載していれば別ですが……)。ハードにゲームをプレイしていれば、半日でバッテリー残が20%を切るなんてざらです。

すると、モバイルバッテリーでの充電は必須というかデフォルトの行動となるわけです。日々ここまでハードに使っていると、ちょっとした合間に充電というわけにもいかず、ゲームをプレイしながらの充電が当たり前になっています。そんな筆者にとって、AQUOS zeroの「充電しながらのプレイでも温度が上がりにくい、パフォーマンスが落ちにくい」点は、本当にありがたく感じました。

先述したように、128GBという大容量の内蔵ストレージのおかげで、頻繁にアプリを整理せずに済むのは使いやすいところのひとつ。そしてゲームプレイに有利な素性。スマホを選ぶポイントはたくさんあって、人によって重視するところは違います。ゲームファンにとって、ゲーミングスマホとして見るAQUOS zeroは、上の2点だけでも大きな魅力に違いありません。