2018年の年末に発売となったシャープのスマホ、AQUOS zeroの試用機をお借りして、2カ月ほど使い倒してみました。AQUOS zeroは、AQUOS Rシリーズとは別ラインのハイスペックモデルとして位置づけられるモデルです。
最近のスマホは多くがカメラ機能をアピールしていますが、今回はちょっと趣向を変えて、「AQUOS zeroでいかにゲームを快適にプレイできるか」を中心にお伝えしましょう。
AQUOS zeroは6.2インチの有機ELディスプレイを搭載し、重さ約146g・厚み8.8mmの薄型軽量ボディ、128GBの大容量ストレージを有しています。ほかにも防水機能、高画質カメラ、高性能CPU、FeliCa対応など、ハイエンドスマホとして十分な機能を持っている1台です。
AQUOS zero、128GBの大容量ストレージがうれしい
AQUOS zeroで筆者が気に入った点のひとつは、ストレージ容量が128GBあることです。多くのAndroidスマホは、内部ストレージが32GBや64GBくらいで、あとは本体にmicroSDカードを入れて記憶容量を増強するようになっています。
写真や動画などのデータを溜めておくにはその方法で十分なのですが、アプリは基本的に内部ストレージに保存するため、たくさんのアプリをインストールすると内蔵のストレージ容量が圧迫されます。新しいアプリを入れるためには、何か別のアプリを削除する必要がある……という状況になった人は多いのではないでしょうか。
さまざまなゲームアプリを入れている筆者のようなユーザーにとっては、内部ストレージが128GBもあることで、「アプリを消すしかない」を回避できるだけでかなりの魅力となるわけです。
ただし、AQUOS zeroにはmicroSDカードスロットがないので、写真や動画など日々積み重なっていくデータは、クラウドストレージや母艦パソコンに移す必要も出てきます。面倒に感じるかもしれませんが、アプリの取捨選択を迫られるよりは、対処しやすいでしょう。
AQUOS zero、やっぱりキレイな有機ELディスプレイ
次にディスプレイです。AQUOSスマホといえば、ハイスピードIGZO液晶による120Hz高速リフレッシュレート(*)や高画質が売りでしたが、AQUOS zeroは有機ELディスプレイを採用しています。高コントラストと高精細さはIGZO以上です。特に発色の良さはさすが有機ELといったところ。
AQUOS zeroのリフレッシュレートは60Hzですが、特にもっさりとした印象はありません。また、有機ELで言われる「焼き付きやすい」(簡単にいうと表示の残像が薄く残ったままになる状態)は、未知数。2カ月程度の試用では、目に見える焼き付きはありませんでした。
(*)リフレッシュレート
画面が1秒間に描き変わる回数。一般的な液晶画面は60回(単位はHz)。リフレッシュレートが高くなると、動きの速い映像やゲームなどがよりクッキリと表示されるようになります。ただし見た目の感じ方は個人差があり、リフレッシュレートを高くすると消費電力も上がるため、一概に高リフレッシュレートが優れているとはいえません。
さて、AQUOS zeroのディスプレイは狭ベゼル仕様で、全面ほぼ画面という印象。フチに向かって湾曲しているのが特徴的で、タッチ抜けが起こりやすそうな感じですが、独自のタッチチューニングをしているだけあり、タッチ感は良好です。
持ち方によっては、手のひらの一部が画面端に触れて、タッチ操作がイマイチになることもあるため、多少の慣れは必要かもしれません。ゲームをプレイするときは、本体のフチをしっかり持つようにすれば、タッチ操作に影響もなく、端のほうまで的確なタッチ操作ができます。タッチ自体も思ったところにタップができるので、細かいタップ操作が必要なゲームでも、ミスにならずにプレイできます。