――以前、『ビルド』キャストの方たちから『クローズ』の印象をうかがったとき、「ヒロインの永尾さんがとにかく可愛かった」「見どころは永尾さん」だとみなさんが口々におっしゃって、大評判でした。『ビルド』のみなさんと共演されてみてのご感想をお願いします。
撮影に入る前まで『ビルド』を観ていたので、キャストの方たちにお会いした瞬間「あっ、本物だ!」って思いましたね(笑)。みなさん、1年間『ビルド』という作品で一緒にやってきて、撮影スタッフさんも含めてすごくチームワークがよくて、"絆"の強さを感じました。それだけに、何も知らない私としてはサッと(現場)に入って、サッと抜けたらいいのかな、なんて最初思っていたんです。でも、みなさんが本当に優しく声をかけてくださり、チームの中に入れてもらえたので、とても嬉しかったですね。
――山口恭平監督から演技について何か指導があったりしましたか?
お芝居についてはほとんど何も言われなくて、わりとナチュラルに演じさせていただきました。ただ、他の方の演技を受ける「リアクション」の仕方については「もうちょっとオーバーに」と言われることが多かったですね。実際に映像を観てみると、リアクションがオーバーなくらいがちょうどいいということがはっきりとわかりました。
山口監督は作品に対するこだわりがすごくて、本当にすばらしかったです。赤楚くん(万丈)の変身シーンで、モニターチェックしながら監督がご自分で変身の効果音を口ずさんでいたりして、画面の中に入り込んでいる感じでした。そんな熱心な監督の姿を後ろで見ていて、可愛いな~なんて思ってしまいました(笑)。
――万丈役の赤楚さんと一緒にいるシーンが多いそうですが、赤楚さんの印象はいかがでしたか。
赤楚さんは私と同年代なのですが、優しくて気配りができて、同年代にこんなすばらしい青年がいるんだ!と驚いたくらい、ひねくれたところのない方でしたね。共演してみて、とても好感度が上がりました(笑)。
――そんな赤楚さんを、永尾さん演じる由衣が殴ったり蹴ったりするシーンもあるとうかがいました。そういった撮影はやりにくくなかったですか。
そこは、強気な女性という役柄ですので、思いっきりやらせていただきました。赤楚くんが演じる万丈はとにかく全力で向かってくるキャラクターですので、そんな万丈を殴ったり、突進を止めたりするのは大変でしたけれどね。
――本作の中で、特に苦労したシーンがあったら教えてください。
首をつかまれて持ち上げられ、脚だけバタバタさせるカットですね。ここでは、クレーンで私の身体が吊り上げられているんです。以前『マジすか学園』でアクションを経験したことがありましたけれど、クレーンで吊られたのは初めてでした。赤楚くんから、リアクションの仕方を教わりましたね。
あとは、紗羽さんの車の助手席に座っていて、キルバスの襲撃を受けるシーン。カースタントの方が運転されていたのですが、なかなか激しい坂の下り方をして、ジェットコースターみたいで怖かったんですよ。自然に「怖っ! 怖っ!」と声が出てしまいました(笑)。 また、撮影期間がちょうど夏の真っ盛りで、しかも日本でもっとも暑いと言われている(埼玉県の)熊谷でのロケだったので、猛暑の中での撮影に苦労していました。特殊メイクを施した"お腹"を万丈に見せるシーンがあるんですけれど、早いうちから準備してくださっていたのに、あまりの暑さで乾燥してしまい、撮影のときに作り直さないといけなかったり……。みなさん、暑くて声も出せないような状態で撮影を続けていましたね。
――では、もっとも強く印象に残ったシーンはいかがですか。
赤楚くんと一緒にいるシーンが多かった反面、犬飼(貴丈)さんや(高田)夏帆ちゃん、(水上)剣星さん、武田(航平)さんたち『ビルド』チームと直接お芝居で絡むところが少なかったんです。なので、由衣がみんなと話している「秘密基地」内でのシーンはとても印象に残っています。
――永尾さんからの、Vシネクスト『仮面ライダークローズ』の必見ポイントを教えてください。
ドラマ部分の見どころとしては、万丈と由衣、お互い不器用な2人の関係性がストーリーの中でどのように変化していくか、という部分にご注目ください。あと、仮面ライダークローズがとってもカッコいいです! 私は今回、一緒に戦っているわけでもないのにクローズの近くにずっといて、すごく近い距離で戦いの一部始終を観ることができたのが"お得"でしたね(笑)。由衣は仮面ライダーが"嫌い"な役柄なんですが、ああやって守られたら誰でも好きになってしまいますよね。スタッフさんもキャストさんも、とても優しい方ばかりで、私にとっては作品に携わっているすべての方たちが「ヒーロー」だと思いました。また機会があれば、ぜひ「仮面ライダー」シリーズに出演してみたいです。
Vシネクスト「ビルド NEW WORLD 仮面ライダークローズ」は2019年1月25日より劇場上映、4月24日Blu-ray&DVD発売予定。変身アイテムなりきり玩具「DXマッスルギャラクシーフルボトル」が付属する「マッスルギャラクシーフルボトル版(初回生産限定)」は、DVDが10,000円(税別)、Blu-rayが11,000円(税別)。
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