NECパーソナルコンピュータは、1月22日に2019年春モデルを発表しました。今回登場した新製品には、液晶ディスプレイ一体型PCの「LAVIE Desk All-in-one」に「LAVIE Note Mobile」といった、デザインを新しくした注目シリーズも含まれます。同日の新製品発表会では、これら新モデルの実機を実際に操作したり手に持ったりすることができました。
この記事では、新しいボディを備えた「LAVIE Desk All-in-one」と「LAVIE Note Mobile」の展示実機の姿と使用感、そして発表会でNECが述べた新モデルのコンセプトを併せて紹介しましょう。
レポート作成はキーボードが重要! 打ちやすく静かになったLAVIE Note Mobile
LAVIE2019年春モデルで登場したノートPCでユニークな存在が、12.5型ディスプレイを搭載したモバイルPC「LAVIE Note Nobile」シリーズの「NM550/MA」「NM150/MA」です。
ボディ構成にディスプレイサイズ、解像度などはどちらも共通ですが、上位モデルのNM550/MAと下位モデルのNM150/MAとでCPUやシステムメモリ、無線LAN対応規格などが異なります。なお、どちらもボディカラーとしてメタリックピンク、パールブラック、パールホワイトを用意しています。
LAVIE Note Mobileとしては3代目となる今回の新モデルでも、NECは大学生に対して実施したユーザー調査(ワークショップ、ユーザビリティテスト、フィールドテストなど)のフィードバックを、初代と同じく製品企画に反映しました。
会場の説明スタッフによると、調査対象となったのは青山学院大学のサークルを主体とした100人のグループで、「比較的女性の比率が高いサークルを選んだ」といいます。その結果、第3世代LAVIE Note Mobileでは、「学生がパソコンに求めるのは、A4サイズ以下の大きさと、1キロ以下の重さ、15万円以下の価格、外でも使えるデザイン」(NECパーソナルコンピュータ シニアエバンジェリストの森部浩示氏)の4つの要素がわかりました。これに加え、第2世代のLAVIE Note Mobileから大きく変わった点として打ちやすいキーボードを重要なポイントとして掲げています。
森部氏は、大学生に実施したPCの利用目的に関するアンケートの結果で、95%の学生がレポート作成と答えていたことから、長文の入力で重要なデバイスになるキーボードを強化するため、第2世代LAVIE Note Mobileと比べてキートップ面積を10%増やし、A4ノートPCに相当するキーボードを搭載したと説明しました。また、あわせて図書館でも周囲を気にせずタイプできるように、タイプしたときに発生する音を図書館の一般的なノイズとされている40dbと同等か下回るように抑えたといいます。
ストレスの少ない打鍵感、キーサイズや配置も改善
A4ノートPCのキーボードに相当するサイズを12.5型ノートPCに搭載するため、キーボードユニットはボディの左右いっぱいまで使った「ほぼ端から端まで」に及ぶサイズになりました。標準的なキーのピッチは18.5ミリでキーストロークは1.4ミリを確保しています。実際に展示機材のキーボードをタイプしてみると、指がすべるなどのストレスはほとんど受けません。
キーレイアウトでも、森部氏は、キーボードのサイズに制約がある従来のモバイルノートPCでは無理のあるレイアウトもありましたが、NECのA4ノートPCとほぼ共通にすることで不自然で無理な運指が起きないようにしていると説明しています。「学生がレポート作成で文章を入力するとき、Enterキーのタイプで思考に区切りをつける。そのため、新モデルではEnterキーもサイズを大きくしました」(森部氏)。
ボディのほぼ端から端までをキーボードユニットで占めるために、通常のノートPCでは左右側面に用意しているインタフェースを第3世代LAVIE Note Mobileでは、全て背面側に搭載しました。森部氏によると、左右にインタフェースを搭載したノートPCと比べ、背面にインタフェースを持つPCは場所を取らないと認識されるそうです。なお、背面(ヒンジ裏)にすべてのインタフェースが並ぶため、ディスプレイは最大でも130度(展示機を現地で実測)までしか開きません。
タイプしたときの音を抑える工夫では、第2世代LAVIE Note Mobileから機構的な改善を施したほか、Enterキーやスペースキー、シフトキーなどのややサイズの大きいキーについては、内部にグリスを充填することで発生する音を抑えているとのことです。