フジテレビの月9ドラマ枠に、前クールの『SUITS/スーツ』から2作品連続での出演となる女優の新木優子(25)。昨年4月から約9カ月ぶりとなる今回のインタビューまでの期間も、映画『あのコの、トリコ。』でのヒロイン役や、ドラマ『チア☆ダン』(TBS系)、『SUITS/スーツ』と大忙しだった。
周囲からの期待も大きくなっている現在の状況に、不安やプレッシャーを感じないと言えばウソになるだろう。そんな彼女に、現在撮影中のドラマ『トレース~科捜研の男~』(フジテレビ系 毎週月曜21:00~)で科捜研新人法医研究員・沢口ノンナ役を演じる心境や、新たなチャレンジについて聞いてみた。
■科捜研ってこういうことをやってるんだ
――月9連投となりますが、プレッシャーなどはありますか?
みなさんの期待がすごく大きいなというのは感じていますし、ファンの方がすごく楽しみにしてくださっているのも感じているので、そのプレッシャーに負けないように、期待に応えられるようにがんばりたいなと思っています。
――演じられる沢口ノンナという人物は、「なんの目的もなく科捜研の世界に足を踏み入れた科捜研新人法医研究員」という役どころですが、実際に演じてみての感想は?
まず、「科捜研ってこういうことをやってるんだ」っていうことを改めて感じました。警察はドラマにもよく出てきますし、認識が及ぶ職業だと思うんですけど、科捜研ってそんなに親しみのある職業ではないので、役をいただいた最初の感想が「科捜研の人って具体的に何やってるんだろう?」だったんです。でも、現場検証やルミノールの検査のシーンなどを通して「ここまで科捜研の方がやってくださってるんだ」というのを知ることが多くて。驚きもありますし、演じていてすごく楽しいですね。
――役づくりの苦労はありましたか?
科捜研の仕組みは結構複雑だったりするので、そういったところは細かく取材してきてくださったものを資料としていただいたんですけど、難しい専門用語も多いので、それをまず読んで理解するのが結構難しくてたいへんでした(笑)
あとは、沢口ノンナという役どころが、キャラクターの中でもいちばん成長が描かれていて、しかも見ている方にいちばん共感していただける役どころだと思うので、そういった成長をどうやって描いていこうかということを自分の中で咀嚼するのがたいへんな作業だな、と思いながら一生懸命がんばっています。
■寄り添う気持ち「忘れちゃいけない」と反省
――ノンナは新人で、仕事をどうやったらいいか悩んでいる人物ですが、ご自身が女優として初めてお仕事を始めたときにも重なる部分はありますか?
そうですね。演技を始めたばかりの頃、演技レッスンの先生が厳しくて……、その頃の自分を思い出します。必死にやっていたな、と。レッスンに行く電車の中で「どうやったら面白くなるだろう」とか、「その場にいる誰よりも違ったことをしたい」という思いがあったので、必死に頑張っていた自分や、失敗していた自分を思い出します。
――ノンナに感情移入してしまうところがある?
人の相談に乗るとき、私も一緒につらくなってしまうことがあるので、そういうところは似ているなと思います。ノンナは「何とかしてあげたい」という気持ちを大切にしているので、そこは素敵だなと思っています。
最近の私は、25年生きてきた中で相談に対して少しは核心的なアドバイスができるようになったからか、「私はこう思う」という自分の答えを相手に押しつけていたかもしれません。ノンナは本当に被害者の方の心に寄り添っているなと思うので、その気持ちを忘れちゃいけないなとちょっと反省しました。
――主演の錦戸亮さん演じる真野礼二とノンナはどんな関係性だと捉えていますか?
ノンナには真野さんの性格が全く読み取れないというか、真野さんの感情が見えないので、最初は疲れる相手だと思います。そこが真野さんのミステリアスで素敵なところでもあるんですが、ノンナにとってはただ振り回されているだけというか…。ただ、一緒にいるにつれて真野さんが本当は情熱的なことや、被害者の気持ちに寄り添って真実のために動いていることが分かってきて、尊敬の気持ちが生まれ、ついていこうと思うんじゃないでしょうか。真野さんも同じ熱量で真実を突き止めようとする後輩が入ってきて救われている部分があると思います。
――本作は本格的なサスペンスだそうですが、ラブっぽい展開もあったりするのでしょうか?
この先のストーリーをまだ聞いていないので、現段階ではどうなるかというのは言えないんですけど、終わりが見えないぶん、自分たちも演じていて「どうなるんだろう?」っていう楽しみはあります。