Dynabookは1月17日に、シャープ傘下となって初めての新ノートPC「dynabook G」シリーズをはじめとする新製品群を発表しました。
同日東京で開催された新製品説明会では、30周年記念モデル「dynabook G」の特徴や、活用した技術の解説などが行われました。dynabookシリーズが生まれてから30年間という長い“東芝”時代を経て、シャープ傘下へと生まれ変わったDynabookはどこを目指していくのでしょうか。
シャープ石田氏「これぞノートブックPC」
新製品説明会の冒頭で登壇した、シャープ 取締役副社長執行役員 兼 Dynabook代表取締役会長の石田佳久氏は、Dynabookが目指すノートPCのビジョンを「コンピューティングとサービスを通じて世界を変える」と述べました。
シャープのビジョン「8KとAIoTで世界を変える」と同様に、Dynabookでも世界を変えることを目指していくことになります。その手段としてdynabookをはじめとするハードウェアのコンピューティングだけでなく、サービスも重要な役割を果たすことになるのが新しい姿といえるでしょう。
加えて石田氏は、今回発表したdynabook Gについて「Dynabook SS 001の登場から30周年を迎える、その記念モデル」と位置づけ、「これぞノートブックPC」と新しいdynabookに込めた期待の大きさを表しました。
Dynabookの歴史を振り返る
続いて登壇したDynabook代表取締役社長 兼 CEOの覚道清文氏は、30年間にわたる東芝時代のノートPC開発を振り返りました。
その中で覚道氏は、1985年に登場したラップトップPC「T1100」や、1989年に登場したノートPC「Dynabook J-3100 SS001」をはじめとして、世界でも早い段階でモバイルPCに取り組んできた東芝時代の成果を紹介しました。アラン・ケイが提唱するDynabookの名称を採用したノートPCについては「当時としては薄型軽量、かつ、バッテリー駆動ということで、いつでもどこでも必要なときに使えるPCを具現化した」と紹介しています。
GはGenuine(本質)のG
Dynabookは、シャープ傘下となったこれから、東芝時代に培った技術力をさらに進化させるとともに、シャープの「AIoT」(AI + IoTを組み合わせたシャープの造語)と融合していくことで、冒頭に紹介した「コンピューティングとサービス、AIoTを通じて世界を変える」というビジョンを実現していくとしています。
その上でdynabook Gについても、東芝時代に培った技術資産を元にノートPCのあるべき姿を最適したモデルと訴求します。「dynabook Gの『G』は、本質、正真正銘を意味するGenuineのG」(覚道氏)。
dynabook Gで盛り込んだ技術については、Dynabook執行役員で技術・品質・事業開発所管を務める柏木和彦氏が解説しました。既に別記事「新生Dynabookの初号機『dynabook G』に込められた東芝×シャープのDNA」でも紹介していますが、ここでは、新製品説明会で示されたスライドによる図版を交えてより詳しく説明してみましょう。