反町隆史版『GTO』(98年、カンテレ・フジ系)や、天海祐希主演『女王の教室』(05年、日本テレビ)、松嶋菜々子主演『家政婦のミタ』(同)など、誰もが知る名作を手掛けた大ヒットメーカー脚本家・遊川和彦氏が、脚本だけでなく初めてドラマ演出にも挑戦するのが杉咲花主演の『ハケン占い師アタル』(テレビ朝日系 1月17日スタート、毎週木曜21:00~)だ。
直近の遊川作品を満足度で見ると、15年の天海祐希主演『偽装の夫婦』(日テレ)が3.79とトップ。次いで、17年の高畑充希主演『過保護のカホコ』(同)3,78、尾野真千子主演『はじめまして、愛しています。』(テレ朝系)が3.70と、ここまでが高満足度のラインを超えた好評作品になっている。
これらは、“偽装結婚”、“過保護”、“特別養子縁組”といた挑戦的なテーマをエンタテインメンに仕上げ、いずれもハッピーエンドで終わった作品。だが一方、12年の夏菜主演の朝ドラ『純と愛』(NHK)が3.38、15年の柴咲コウ主演『○○妻』(日テレ)が3.67と、ヒロインの夫がこん睡状態のままラストを迎えたり、主人公が最終回で突然亡くなってしまうというバッドエンディングになってしまった2作品は、高満足度にはならなかった。
遊川作品の特徴は挑戦的なテーマの中に“毒”を含ませること。その毒の作用次第で視聴者の評価を大きく左右する。今作は初めてのドラマ演出も務めているため、さらにその毒が強まりそう。視聴者の評価がどっちに転ぶのか楽しみだ。
■火曜22時常連&注目の制作会社も
そのほか、16年『ダメな私に恋してください』、17年『あなたのことはそれほど』、18年『きみが心に棲みついた』と、いずれもTBSの火曜22時枠でキャッチ―な恋愛ドラマの秀作が続いている脚本家・吉澤智子氏が、同枠で手がける深田恭子主演『初めて恋をした日に読む話』(1月15日スタート)にも注目。
また、ドラマを作る制作会社という視点では、バカリズムが脚本を務めた『かもしれない女優たち』シリーズ(フジ系)や、FODでの配信から深夜で話題となった『ぼくは麻理のなか』や『青と僕』など、最近注目の作品を多く手掛けている制作会社「ソケット」が初のGP帯連ドラを手掛ける竹内結子主演『スキャンダル専門弁護士 QUEEN』(フジ系 1月10日スタート、毎週木曜22:00~)も、要チェックだ。
19年最初のドラマは、どの作品が私たちを楽しませてくれるのか。
・対象局:地上波(NHK総合、NHK Eテレ、日本テレビ、テレビ朝日、TBS、テレビ東京、フジテレビ)
・サンプル数:関東1都6県、男性1,200+女性1,200=計2,400 ※回収数は毎日変動
・サンプル年齢構成:「20~34歳」「35~49歳」「50~79歳」各年代男女各400サンプル
・調査方法:毎日モニターにテレビ視聴に関するアンケートを同じアンケートモニターへ配信、データを回収するウェブ調査
・採点方法:最高点を「5」とし、「3.7」以上を高満足度に基準