――テレビでは毎回、歴代の「平成仮面ライダー」シリーズの主役俳優さんや、関係キャストさんが友情出演されていますが、今までの出演者の方たちで印象に残っている方を教えてください。

それはやっぱり、第1、2話でご一緒した『仮面ライダービルド』の桐生戦兎(葛城巧)役・犬飼貴丈さん、そして万丈龍我役・赤楚衛二さんですね。2人とも、僕にないものをたくさん持っている方たちで、大人の魅力がありますし、仮面ライダーとしても、役者としてもよき先輩なので、尊敬しているところが多いです。

その他のレジェンドライダーの方たちとはそれほど大したお話をする機会がなかったのですが、「鎧武編」の第11、12話に出演されていた葛葉紘汰役の佐野岳さんからは、こんなお話をいただいたんです。紘汰からソウゴが「ライドウォッチ」を受け取るシーンのとき「これは、俺にとって卒業式みたいなものだから(このシーンは)重いぞ。これらのライドウォッチを全員ぶん受け取らなければいけないんだから、重要な責任なんだよ」って……。そこから、それぞれのレジェンドからライドウォッチを受け取るときの「重み」みたいなものを感じるようになりましたね。

――映画『平成仮面ライダー20作記念 仮面ライダー平成ジェネレーションズFOREVER』では、テレビでは見られなかったジオウとビルドの"変身後"の共演が見られますね。

僕が一番感動したのは、ソウゴと戦兎が並んで「同時変身」するシーンなんですよ。あそこは映画の中でも、ぜひとも観ていただきたいところです。

――ソウゴと戦兎が雨でビショ濡れになりながら変身するところは、とてもカッコよかったですね。変身シーンであんなに雨に降られるのも珍しいんじゃないでしょうか。

そうですね。寒かったですけれど(笑)、それでもキツいわけではなかったです。確かにテレビではない、映画ならではのシーンになっていますね。

――変身ポーズや「変身!」のかけ声なども、犬飼さんと奥野さんのタイミング合わせはバッチリでしたか?

あそこは僕のタイミングでやらせてもらったのを、犬飼さんが合わせてくださいました。そういうことができるのも、1年テレビシリーズを経験されてきた方の「重み」だと思います。

――ソウゴの変身ポーズは腕の決め方など、奥野さん特有のしなやかな動きが特徴的だと思います。変身をうまく見せるためのコツなんていうのはどなたかから教わったりするものなのですか。

いやあ、それはセンスなんじゃないかなと思います(笑)。特に、練習をしたわけではないですから。あのポーズはアクション監督の宮崎剛さんから教えていただいた動きを、僕なりに少しアレンジしながら決めていったものなんです。

――映画にはジオウ、ビルドの他に歴代の平成仮面ライダー(主役ライダー)が18人登場するのが大きなセールスポイントですが、奥野さんが特に「カッコいい」と思える仮面ライダーは誰でしょうか?

幼いころに『仮面ライダー龍騎』を観ていたと、後から親に聞かされましたが、まだ2歳だったので、記憶がぜんぜんないんです。そんな中で好きなライダーを挙げるなら、やっぱり仮面ライダーキバですね。理由は、見た目のカッコよさです(笑)。

――映画と共に、テレビシリーズの『ジオウ』もますますストーリーが深く進んでいくので見逃せない感じですが、奥野さんはこれからのソウゴをどのように演じていきたいと思っていますか?

これまでのソウゴはあまり感情の起伏がなかったので、これからはもっと細かい感情を表現できるような演技をしていきたいです。アクションでも、今はアナザーライダーに吹っ飛ばされるくらいですけれど、もうちょっと生身の状態でアクションをやってみたい。でもそれ以上に、お芝居の部分に対してもっともっと深く取り組んでいけたらな、と思っています。

――それでは最後に、映画『平成仮面ライダー20作記念 仮面ライダー平成ジェネレーションズFOREVER』の見どころについて、お話をお願いします。

さきほど話しましたジオウとビルドの、雨の中の「同時変身」もそうですし、クライマックスには20人の平成仮面ライダーが全員そろうという、このビジュアルはやっぱり大きな見どころだと思います。また、歴史が変わったことによって普段のテレビシリーズにはないようなソウゴ、ゲイツ、ツクヨミの姿が見られます。ここはコメディタッチで描かれていて、楽しんでもらいたいシーンですね。たくさんの魅力が詰まった映画ですので、ぜひ大勢の方たちに劇場へ足を運んでいただきたいです。

映画『平成仮面ライダー20作記念 仮面ライダー 平成ジェネレーションズ FOREVER』は現在大ヒット公開中。なお、マイナビニュースでは平成仮面ライダー20作を記念した『仮面ライダー平成ジェネレーションズFOREVER』大特集を展開している。

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