デジタルデバイスをはじめとした製品のシェア調査でおなじみ米Canalys社から、最新のスマートスピーカーの市場シェアが発表されました。
2018年第1四半期は、出荷台数ベースでGoogleがAmazonを厘差ながら逆転したとして、業界ではちょっとした話題にもなりましたが(前回記事参照)、今回の第3四半期の調査では、Amazonが再びトップに返り咲いています。もともと市場シェアではAmazonが圧倒的な状況が続いており、直近の出荷台数ベースでも再びトップに立ったことで、盤石である状況は当面続きそうです。
なおスマートスピーカーの出荷台数が多い国は、1位が米国、2位が中国となっていますが(ちなみに3位だった韓国は英国に再び抜き返されて4位に後退しています)、米国と中国は経済制裁が行われるなど緊張が高まっており、その影響で2019年の出荷台数が減速する可能性があることを、同レポートでは指摘しています。
Amazon Echoで「Apple Music」が利用可能に
11月に大きな話題になったのが、Appleの「Apple Music」が、Amazon Echoの対応音楽ストリーミングサービスに追加されたというニュースです。
Appleは自社でスマートスピーカー「HomePod」を展開しており、Amazon Echoはいわばライバルに相当します。これまでもサードパーティーであるSonosのスマートスピーカーがApple Musicに対応していましたが、新たにAmazon EchoがApple Musicに対応することによって、ユーザの選択肢は格段に広がることになります。
ちなみに日本での対応については、現時点ではまだ発表されていません。類似のケースを振り返ると、海外で早い時期から対応済だったSpotifyが国内で対応するまで約1年を要したりと、かなりの時間がかかっている場合があり、国内で利用可能になるのはまだまだ先の可能性もあります。
一部ユーザの間では早くも「Amazon Echo=Apple Musicが使えるスマートスピーカー」であるかのような扱われ方をされつつありますが、2018年12月17日の週から利用可能になる米国と足並みを揃える可能性もある一方で、数カ月単位で先送りになる可能性もあり、慎重に見極める必要がありそうです。
ちなみに今回の提携により、Appleのスマートスピーカー「HomePod」を使っている海外のユーザからは、製品の先行きを不安視する声も上がっていましたが、2019年からは中国市場での取り扱いが始まることも明らかになっており、決して取扱が縮小しているわけではなさそうです。むしろ中国への進出を決めたことで、次いで日本で発売される可能性も高まったと言えるのではないでしょうか。