さて、激しいシェア争いが続くスマートスピーカーでは、時として大幅な割引セールが話題になりますが、ここのところ国内外で目立つのが、発売からそれほど日が経っていないサードパーティー製スマートスピーカーの大幅値下げです。
最近ネットでその割引率が話題になったのは、オンキヨーのAlexa搭載スマートスピーカー「P3」(VC-PX30)で、11月4日時点でAmazonでの価格が8,967円と、発売直後の25,000円前後から半額以下まで値段を下げています。
また海外では、2018年9月に発売されたばかりのJBLのGoogleアシスタント搭載スマートディスプレイ「JBL Link View」も、149ドルの「Google Home Hub」が発表される直前に、249.95ドルから199.95ドルへと値下げを行ない、あまりにも早すぎる価格変更だとして、海外の掲示板では話題になりました。
これらの背景には、純正のスマートスピーカーに比べて露出の機会が得られにくく、価格面での訴求に頼らざるを得ないという、サードパーティ製品特有の問題があると見られます。サードパーティ製品は本家のモデルに比べて、音楽機能の重視やバッテリー搭載など、何らかの特徴を持つことがほとんどですが、現状ではあまりセールスに結びついているようには見えません。
事実、レビューの件数を比較しても、本家Amazon Echoの1800件に対して、前述の「P3」は50件にも届いておらず、大きな差があるのが現状です。またAlexa搭載スピーカーに関しては、本家では可能なウェイクワードの変更に対応しないなど、機能に一部制限があることも不利に働いていると見られます。
もちろん今回の各社の値下げが、モデルチェンジに伴う措置や、また別の理由である可能性もありますが、本家のモデルがある中で、スマートスピーカーを自社ブランドで販売するというビジネスは、早くもひとつの節目を迎えつつあるといえるのかもしれません。