昨年(2017年)発表されたものの、日本市場に投入されていなかったメッシュネットワーク対応Wi-Fiルーター「MR2200ac」が、日本の認証を取得して11月下旬に発売される予定です。

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    Synologyのルータは、SRMと呼ばれるOSを使っています。SRMは随時バージョンアップされ、SRM1.2ではWPA3の対応やアクセス制御が強化されました

メッシュネットワークを簡単にいうと、複数のWi-Fi(無線LAN)アクセスポイントを使って広い通信エリアを構築します。PCやスマホなどの子機が通信エリア内のどこにいても、最適なアクセスポイントに接続し、最高の転送速度を得る仕組みです。

新モデルのMR2200acは、すでに日本市場で発売されいているメッシュネットワーク対応Wi-Fiルーター「RT2600ac」とも組み合わせることが可能。これらのルーターも、Synology Router Manager(SRM)と呼ばれるOSを採用しており、10月には最新版のSRM1.2によって機能が大幅に向上しました。

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    Synology Tokyo 2019では、協賛の各社も展示を行っていました。NASに欠かせないHDDですが、今年の展示はWesternDigital(上)とSeagate(下)。ほかストレージ関連では、SSDとしてCrucialが出展していました

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    Seagateは、最新のNAS用HDD「IronWolf(14TB)」を披露

NAS製品ではソフトウェアに強みを持つSynologyですが、ルーターも同様。設定が難しいVPNも比較的容易に構成できるだけでなく、2017年に公となったWPA/WPA2の脆弱性「KRACKs」にも、すばやく24時間で対応しました。また、SRM1.2では、先日策定されたWi-Fiセキュリティ機能「WPA3」にいち早く対応しています。

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    イベントの最後にはお楽しみ抽選会

SRM1.2はアクセス制御機能も強化されており、従来は端末ごとだった設定が、プロファイルを使ったユーザー設定に変更されています。これによって「パパやママは夜中でもWi-Fiでインターネットにつながるけど、子どもは22時以降はWi-Fi利用不可」のような設定が可能です。

そのほか、オンライン状態の時間をGUIで確認できるため、「今月はネットを使いすぎ!」という目安にも応用できます。子どもを持つ家庭では、役立つ機能ではないでしょうか。

Synologyのルーターは値段がやや高いのですが(RT2600acで25,000円程度、MR2200acは20,000円程度の見込み)、豊富な機能や堅実なソフトウェアアップデートを考えると、安心して使えます。Wi-Fiルーターを選ぶとき、選択肢に入れておくとよいでしょう。

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    〇×式のクイズ大会も実施。最後の二人は〇×と回答がわかれましたが……正解は〇!