ファーウェイ・ジャパンは10月2日、SIMフリースマートフォンの新製品「HUAWEI nova 3」を発表しました。アウト、インの双方で2つずつのカメラを搭載して、AIを使った高画質なセルフィーなどをアピールしています。発売は10月5日からで、価格は税別54,800円。
合わせて、睡眠アドバイスや7時間のGPS駆動などの機能を備えたスポーツリストバンドの新製品、「HUAWEI Band 3 Pro」も発表。こちらは10月19日の発売で、価格は税別11,880円です(詳細は後述)。
novaシリーズは2016年9月から投入されており、特に若者や女性を中心のターゲットにして、デザイン性も重視。グローバルではすでに累計で5,000万台を販売しているそうです。
今回、この最新モデルであるnova 3を国内でも投入します。ディスプレイには、6.3インチフルHD+(2,340×1,080ドット)液晶を採用。19.5:9という縦長ディスプレイで、画面上部に切り欠き(ノッチ)を備えつつ、画面周囲のベゼルを最小限にした「フルビューディスプレイ」となっています。
SoCはKirin 970。内蔵メモリは4GB、ストレージは128GBで、3,750mAhの大容量バッテリーに加えて急速充電にも対応。USB Type-C端子を採用しています。
アウトカメラは、約1,600万画素カラーセンサーと約2,400万画素モノクロセンサーのデュアルカメラ。カラーとモノクロの組み合わせは、上位モデルのHUAWEI P20などでも採用されています。上位モデルのように、カメラメーカーのライカとの協業こそないものの、基本的な機能は同等なので、高画質が期待できそうです。
一方のインカメラは、約2,400万画素センサーに約200万画素センサーを組み合わせたデュアルカメラ。アウトカメラとインカメラの双方でデュアルカメラを採用し、全部で4つのレンズを持ちます。加えて、Kirin 970に搭載されたNPU(Neural Network Processing Unit)を活用した、AIによる撮影機能も提供します。
発表会のプレゼンテーションでは、アウトカメラの前にインカメラを紹介しており、特に自撮り撮影をアピールしていました。独立したISP(Image Signal Processor)で高速に画像を処理し、NPUによってAIがシーンを自動認識、最適な撮影設定で撮影できるのです。インカメラでも、8つのシーンを自動認識して、背景と人物など、被写体の色や露出を最適化してくれるそうです。
また、HDR Pro機能によって、逆光のシーンでも背景の白トビや被写体の黒つぶれを最小限にして撮影できます。これは動画撮影時にもリアルタイムで動作するそうです。
50カ国以上から5,000人以上の肌の色を研究したことで、自然な肌の色を再現できるほか、ビューティ補正機能も過度な補正ではなく、自然な補正を重視しているとのこと。測距用センサーを搭載することで、立体的に顔が認識され、補正に活用されるそうです。
ちなみに、インカメラには赤外線ライトを搭載しており、暗所などでも顔認証がよりスムーズになっています。
アウトカメラは、高感度と高精細なモノクロセンサーにカラーセンサーで色づけをする方式のデュアルカメラで、高画質化が可能です。1億枚以上の画像を機械学習させたAIが22のシーンを認識し、最適な撮影をしてくれます。
ほかにも、顔を検出してキャラクターなどを当てはめたり、背景を変更した画像や動画を撮影したりできるARレンズ機能を搭載。これを活用して、自分の表情の動きに合わせてキャラクターが表情を変える3D Qmoji機能も搭載します。
ファーウェイ・デバイス 日本・韓国リージョンプレジデントの呉波氏は、グローバル市場において、2018年第2四半期にアップルを抜いて市場シェア2位(IDC調べ)になったことを強調。年間出荷台数・1億台を今年(2018年)7月18日に突破し、前年より2カ月も早く達成したことで、消費者への認知がさらに進んだことをアピールします。
日本でも、SIMフリースマートフォン市場でシェア1位、タブレット市場でも1位と好調を継続。NTTドコモ、au、ソフトバンクというキャリア経由のファーウェイ端末販売も始まって、さらなる躍進も見込まれています。