富川悠太アナとの関係性は
――今お話にあったように、10月1日からは富川さんとコンビでキャスターを務めます。富川さんの印象はいかがでしょうか。
私が98年入社で彼が99年入社なので、富川君は私の1期後輩なんです。私は富川君のことを「トミー」と呼んで、富川君は私のことを「有美ちゃん」と呼ぶ仲ですね(笑)。私がちょっと天然で抜けてるお姉さんみたいな感じです(笑)。富川君は本当に場を明るくする華がある人ですし、人と人をつなげる力を目の当たりにしてきました。なので、そこに引っ張られながら、そして「有美ちゃん、違うよ、違うよ」とツッコまれながら、やりたいです(笑)。彼を大いに頼っていこうかなと思っていますね。
――徳永さんは退社後、改めてコンビを組まれるわけですが、関係性は昔と変わらずなんですね。
彼はやっぱりどれだけ時が経っていたとしても、時間を感じさせない独特な距離感の縮め方をもっているので、そういった点も信頼しています。
「徳永さんをよく知らない」との声について
――ご自身がキャスターを務めるAbemaTV『けやきヒルズ』で『報道ステーション』復帰のニュースを紹介した際、「徳永さんをよく知らない」と街の人が話すVTRが流れていました。徳永さんをよくご存じではない若い視聴者も多くいると思われますが、その点はいかがですか。
『けやきヒルズ』では、すごくリアルな声があって「本当にそうだな」と思いました。ただ、私を知らない方がいるなかで、どうしたら良いかといっても、なにもすることはできなくて。あくまでも『報道ステーション』の主役はニュースですしね。だからど頭から「私、徳永です」という感じはまったく考えていませんし、番組を通して私という人間をちょっとずつ知っていただけたらいいなと思っています。
「人がやりたくないこと、やらないことをやる」
――ところで、先日行われた改編説明会では、赤津一彦編成部長が徳永さんについて、「テレビ朝日時代から報道番組やスポーツ番組で、現場取材がとても多かった」と期待を寄せていました。
局員時代はスポーツの現場に回ることが多かったですね。アナウンサーとしてのスキルに自信のある方ではなかったので、体力や体を張ることを自分の売りにしていました。「人がやりたくないこと、やらないことをやる」というのが、自分なりにはありましたね。
――スケルトンにも挑戦していましたよね。
はい、やってました(笑)。スケルトンは2002年ソルトレーク五輪の事前企画で、長野のオリンピックコースを滑ることに挑戦しました。体感で100キロくらいあったので、スタッフもすごい心配していましたが(笑)。2001年の世界水泳でも、日本代表のスペイン高地合宿取材で、選手の練習を体験させてもらいました。泳いでる最中、頑張りすぎて鼻血を出し、一瞬意識を失ったりもしました(笑)。
でもそういうこともあって、選手の方と親交深くなれましたし、代表の方がどれだけすごいのか知るためにギリギリのところを攻めていくのがすごく好きだったんです。なので現場は大好きですし、いろんな取材活動を通して、得てきたものはあると思います。今回の『報道ステーション』でもいつかは取材に出たいですね。
――それでは最後に、『報道ステーション』がリニューアルし、徳永さんが加わることで、今後どういった番組していきたいかお聞かせください。
私が入ることによってどこまで変わるのか、私自身、正直未知数なところがあります。ただ、番組全体としても背伸びせずにありのまま、皆さんの知りたいと思うことを分かりやすくお伝えをする。そのうえで、心に深く届くような、そして物事は1つの見方だけでなくいろんな見方があるということを提示できればと思っています。ニュースは悲しい話題も多いですし、大変なことは続きますが、人の優しさや厚み、味わいなどを伝えられるようになりたいなと考えております。
『報道ステーション』(毎週月~金曜21:54~)
10月よりリニューアルし、月~木曜は富川悠太アナと徳永がキャスターを務める。そして金曜は竹内由恵アナと小木逸平アナの2人がメインとなり、ニュース、スポーツに加え、カルチャー情報も紹介していく。スタジオに多彩なゲストを招き、リラックスした雰囲気の中、放送される予定。