今年4月27日深夜、フジテレビで『アオハルTV』という単発のバラエティ番組が放送された。青春真っただ中で輝いている"青春(アオハル)な人"を応援していくという内容でSNSをざわつかせ、早くも第2弾が全国ネットで、きょう20日(23:35~24:15)に放送されることになった。
視聴者の高齢化が進み、バカバカしいど真ん中のバラエティ番組が地上波から次々に姿を消していく中、『とんねるずのみなさんのおかげでした』最終回(3月22日)でとんねるずが歌った「バラエティを、滅ぼすなよ」というメッセージに応えるかのように誕生したこの番組の演出を担当するのは、『みなさん』最後の1年間でディレクターを務めたマイアミ啓太氏。『人生のパイセンTV』で注目を集めたマイアミDに、新たに立ち上げたこの番組にかける思いを、スタジオ収録後に直撃した――。
『めちゃイケ』以来の“ドンドンパフパフ”
――収録の手応えはいかがでしたか?
演者さんがどれだけ笑ってくれるのか心配していた部分があったのですが、MCのヒロミさんをはじめ手を叩いて大きく笑ってくれて安心しました。「面白い面白い」と言ってくださったので、良かったです。
――「アオハルなスターを探せ! ひらがなモデルだらけの水泳大会」では、久しぶりに“ドンドンパフパフ”という音を聞きました。
『めちゃイケ』以来だと思いますね。美術さんも「久々にあの小道具出したわ」「いいねぇ、懐かしいよ」って喜んでくれました(笑)
――しかし、今回の放送は40分枠のところに、ものすごいロケを回しましたよね(笑)
全部でロケ素材10時間超えですからね(笑)。この大量の素材VTRを見るのは地獄でした(笑)
――やはりそれくらい回さないと、いいものは出せないというこだわりでしょうか?
特に「水泳大会」は、皆さんまだまだバラエティはこれからという人たちだったので、とにかくぶん回して本当に面白いところだけを使おうと決めて、覚悟して大掛かりなロケになってしまいました(笑)。ディレクターの皆さんにも「これ絶対放送に入らないよって」って言われながら、スタッフもみんな「楽しい楽しい」とやってくれましたね。なんか、文化祭みたいな感じでした(笑)
――そして、『人生のパイセンTV』から変わらぬ台本の薄さ(笑)ですが、スタジオ収録は盛り上がりましたね。
MCのヒロミさんとも、ほとんど打ち合わせしてないんです(笑)。でも、前回も「面白かったよ、頑張れよ」みたいな一言をいただいて、今回もテンション高くやってくださったので、良かったです。ああいうヒロミさんって、最近はあまり見ないじゃないですか。だから、本当に楽しんでくださってるなと思って、僕もプロデューサー陣もうれしかったです。
――2本目のVTRがなかなか届かないというハプニングもありましたが、それを逆手に取りましたよね(笑)
制作側としては、本当はダメなんですけど(笑)。ああいうピンチは笑いに変えてこそバラエティだと思うので、あの場でひらめいて、ちょっと仕込みました(笑)
――前回の反響はいかがでしたか?
社内外含め、業界での反応は非常に大きかったです。「いいね、こういうバカみたいなバラエティは今大事だから、貫きなさい」と、いろんな方にありがたい言葉をかけていただきました。なかなかこの時代に“超ドバラエティ”はやりづらいんですが、今回もそれを踏襲してやろうと思いました。