HTC VIVEを無線化
そこで紹介されたのが、HTCのVRヘッドセットであるVIVEを無線化したものです。VIVEにアダプタを接続し、ミリ波による通信が可能になるというもので、5Gの技術を使って無線でも低遅延のVRが利用できるとしています。
最後のゲストとして、Warner Bros. EntertainmentのCTOであるVicky Colf氏が登壇。同社が注力しているという位置情報を使ったエンターテインメント体験で、AR/VRを使ってインタラクティブなゲームを実現しようとしているそうです。5Gとクラウドコンピューティングによって、消費者の体験を拡大できるとしています。
また、ポストプロダクションなど、制作の現場でも大量のファイルとデータをやりとりしていますが、5Gとクラウドコンピューティングによってこれが高速化して待ち時間が減少する、と指摘します。さらに、5Gを使ったコネクテッドカーにも期待を寄せ、エンターテインメント環境を提供することも検討しているそうです。
「5Gはまだ初期の段階です」とRivera氏はいい、5Gへの移行を推進するために、パートナーとともに取り組みを継続していく計画です。「5GはIntelの上で動きます(5G runs on Intel)」。Rivera氏はそういって講演を締めくくりました。
基調講演の後に実施されたラウンドテーブルで、Intelの5G Strategy and Program Office, Network Platforms GroupのGeneral ManagerであるAlex Quach氏は、5GモデムなどでライバルとなるQualcommやHuaweiとの違いについて説明。
Qualcommとは異なり、Intelはバックエンドでの技術でもプレゼンスがあり、モデムも「Qualcommのモデムは素晴らしい」としつつ、5Gと4Gに対応したマルチモードモデムを19年下半期に提供することを優位点としてあげています。
「ワイヤレスは氷山の一角です。重要なのはその下に隠れている氷山の本体で、それがネットワークです」と指摘するQuach氏。モデムだけでなく、パートナーシップを含めてネットワーク全体を構築する同社の優位性をアピールします。
Huaweiは、Intelベースのソリューションも提供しており、その観点で「Huaweiは競合ではない」といいます。モデムこそ競合していますが、5Gネットワーク全体では協力関係にあるという認識のようでした。