続いて登壇したのは、Erin Chapple氏(Corporate Vice President Platforms Engineering)だ。「Windows experience and device」をテーマに、現在のWindowsの機能やスマートフォンとの連携についてスピーチした。

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    Erin Chapple氏(Corporate Vice President Platforms Engineering)

まず、WindowsやOffice 365の機能としてオンラインストレージについて解説。Office 365を契約するとOneDriveで1TBの容量が利用でき、さら最新版のWindows 10ならローカルにデータをダウンロードすることなく、ローカルファイルを同じ感覚で利用可能となっている。Chapple氏は、ローカルドライブがデータでいっぱいでも、OneDriveを活用することでディスクスペースを大幅にスリム化できると解説した。

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    Office 365を契約すると1TBのオンラインストレージが利用可能で、ローカルマシンのデータを効率よく管理できる

さらにスマートフォンとの連携サービスとして、Android用のアプリ「Windows Launcher」を紹介。アプリをスマートフォンにインストールすると、Windows PCからスマートフォンの操作が可能。メッセージの送信やデータの送受信などがスマートフォンを操作しなくても可能になる。

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    Android用の専用アプリ「Windows Launcher」を使えば、PCとスマートフォンをシームレスに連携させらる

Chapple氏は、これらの機能を活用するためには「Connected Computing」が重要性を増していくとする。いつでもどこでも、サービスにとらわれず安全にPCを利用できるようになることが生活や仕事を変えていくという。そして「Connected Computing」の例として、レノボから発表されたばかりの「Yoga C360」を紹介。プロセッサーにクアルコム製のSnapdragon 850を搭載し、25時間の動作時間やLTE通信機能により、充電や通信のために場所や時間を気にせずPCが使えるようになったとしている。

さらにMicrosoftでは、eSIMや企業向けのエンタープライズeSIMといった技術にも取り組んでいるとしており、今後さらにモバイル通信機能を搭載したPCが増えていきそうだ。

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    MicrosoftはSnapdragon搭載のWindows PCに「Connected Computing」の体現を期待している

Chapple氏からは、Windows 10の次期メジャーアップデートについてもアナウンスがあり、「Windows 10 October 2018 Update」が正式名称になることを発表。詳細は不明だが、「Redstone 5」というコードネームでテストされているデバイスを横断する「クラウドクリップ」や、エクスプローラーの「ダークモード」といった機能が搭載され、名前の通り10月に提供されると思われる。

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    Windows 10の次期アップデートは「Windows 10 October 2018 Update」という名称に決定

最後に登壇したThomas Kowollik氏(General Manager, Consumer and Device Sales Germany, Austria and Switzerland)は、今後のインテリジェントエッジ分野でのマーケットについて解説。Kowollik氏「サブスクリプションサービス」と「シンプルかつカスタマイズされた最新のデータ」、「サービスとしてのデバイス」の3つをキーワードに挙げ、スマートホームが普及により、コーヒーメーカーからストーブ、掃除機、電気自動車の充電装置など、家庭内のさまざまな機器がインテリジェントエッジとしてマーケットの対象になると説明した。

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    あらゆる機器がインテリジェントエッジとなり、マーケットはどんどん拡大していく