日本の家電は独自の進化を遂げているものが多いため「海外では知名度があるものの、日本では意外と知られていない」というメーカーも多く存在します。そして、空気清浄機の開発・販売をしている韓国の生活家電メーカー「コーウェイ」もそのひとつ。
コーウェイの空気清浄機といえば、スタイリッシュなデザインと、フィルター性能にこだわった空気清浄能力の高さ、同性能の空気清浄機と比べて低コスト、といった理由で韓国やアメリカなどで人気のあるブランド。このコーウェイで、空気清浄機のプレミアムラインである「AIRMEGA(エアメガ)」シリーズが、9月12日に日本で発売されることになりました。今回発売されるのはコーウェイで人気のAIRMEGAシリーズ3モデル4製品で、それぞれが使い勝手に特徴があります。
日本と世界の空気清浄機の違い
日本国内で発売されている家電製品には、独自の発展をしているものが多くあります。たとえば、海外メーカーの洗濯機ならば80度以上の「熱湯洗い」機能は一般的。ですが、洗剤のクオリティが非常に高い日本では、湯を沸かす時間がかかり、電気代もかさむ熱湯モードは普及していません。
同じように、日本では空気清浄機も独自の進化を遂げています。特徴的なのが、日本メーカーの空気清浄機プレミアムモデルは、多くが「加湿機能」を備えていること。このほか「イオン機能」など、空気清浄以外にさまざまな機能があることです。海外メーカーの空気清浄機は、高価なプレミアムモデルでも、「フィルターによる空気清浄だけ」というシンプルなものが多くみられます。
今回コーウェイが発売するAIRMEGAシリーズも、「フィルターによる空気清浄」にこだわった製品。部屋の空気をたくさん吸気し、独自のフィルターで強力に空気をキレイにするといいます。加湿機能がないため、メンテナンスもシンプルで使いやすいそう。
とはいえ今回のAIRMEGA、じつは日本用に追加された機能もあります。それが「抗菌HEPAフィルター」と「花粉モード」。グローバル市場では微粉塵をブロックするHEPAフィルターが主流ですが、日本で投入されるAIRMEGAには、HEPAフィルターに抗菌性能も付加しました。また、花粉症に悩む人が多い日本のため、全モデルに「花粉モード」を搭載しています。
あえて「見せる」フラッグシップ
AIRMEGAシリーズのフラッグシップモデルが「AIRMEGA 400」と「AIRMEGA 300」の2製品。サイズはAIRMEGA 400がW376×D376×H580mmで、適用床面積が48畳まで、AIRMEGA 300はW345×D345×H538mmで、適用床面積が38畳までと、空気清浄機としてはそこそこ大きいサイズ。ですが、いずれも直方体に足がついたスツール(腰掛けのないイス)のような形で、「ザ家電!」という感じのデザインではありません。コーウェイは、壁ぎわだけではなく、リビングの中央に置いても違和感がないので、大きくても置き場所に困ることはないといいます。
コーウェイによると、両製品の特長は風量。AIRMEGA 400は毎分12.1立方メートル、AIRMEGA 300は毎分9.7立方メートルと、とても強力な風量です。AIRMEGA 400なら8畳の部屋の空気を約6分で清浄にできるといいます。大風量にもかかわらず、AIRMEGA 400は最大運転音が51dBと、比較的静かなこともあげておきましょう。
コーウェイがこだわるフィルターには、ホコリなどの大きなゴミをブロックするプレフィルターのほか、「MAX2 Greenフィルター」を採用しました。MAX2 Greenフィルターとは、ニオイや有害ガスを99%除去する「活性炭脱臭フィルター」と、0.3μmまでの微粒子を99.97%取り除く「抗菌GreenHEPAフィルター」を合体させたもの。集めたウイルスや有害菌の99.9%以上を不活性化するとのことでした。
MAX2 Greenフィルターの寿命は、日本規格でテストすると5年ほどですが、汚れの多い実生活で1日8時間オートモードで使用すると、約2年で交換時期になるそう。水洗い可能なプレフィルターの掃除タイミングや、MAX2 Greenフィルターの交換時期は、本体のセンサーが「空気を吸い込んだ量」から判断して教えてくれます。
価格は両製品ともオープン。実勢価格はAIRMEGA 400が55,000円前後(税別)、AIRMEGA 300が45,000円前後(税別)。専用のMAX2 Greenフィルターは本体左右に1枚ずつ、合計2枚を使用しますが、2枚入り(一回交換分)で約14,000円前後(税別)です。