包帯姿は攻めていた
――一方、これまでの『girls』連載では、アンドロイドや包帯少女など非現実的な設定の写真も多いですね。
ちょっと昔の写真を見ると、恥ずかしい気持ちもあります。でもこういう、普段やらないことをやる連載だったので、形になったことが嬉しいです。第1回の包帯姿はなかなか、攻めていて気に入っています。これはどこまで包帯を巻こうかとか、決めるのがなかなか大変でした。
――スタッフの方からはパンダ姿も人気だと伺いました。
女子スタッフは、パンダ姿が好きなんですよね。これは寒い中で頑張ったけど一度お蔵入りしてしまって、5年後くらいに載せていただいたので、思い入れがあります。自分のやりたいことをやらせていただいている連載だし、6年間の写真を改めて並べてみると、大人になっているなと思いました。「この時期ダメだったな」というのも……(笑)。顔でわかるのが面白いです。
――顔つきでわかるんですか?
ちょうどいろいろなことをやらせていただいていた6年間で、中にはパッとしない時期もあったんですけど、『girls』さんは、ずっと一緒にいてくださいました(笑)。すごく感謝しています。
――普通の写真と、”妄想実写”で、撮られる時の気持ちの違いはありますか?
普通に撮って頂くときよりも、撮られやすい部分はあるかもしれません。私はアイドル時代に撮影した生写真のポーズが苦手で、白バックで何もないから、全然ポーズのバリエーションがないんです。でもテーマがあると「こういうキャラクターだったらこういうポーズ取っても恥ずかしくないな」とそれに沿ったポーズを取れるので、やりやすいです。
――恥ずかしくないというのは、演じている時は自分じゃないという感覚なのでしょうか?
すごくかっこよく言うとそうですね(笑)。憑依してなりきっている、とまではいかないのですが、楽しんで撮っていただいている感覚です。
『新幕末』ロスも……
――女優さんとしてやっていく現在と、”妄想実写化”というテーマはとても親和性がありますね。
10年間AKB48グループでアイドルをやってきて、女優としてやっていきたいと思って卒業して、すぐというタイミングでフォトブックを出せたのは嬉しいです。卒業してからの心境の変化も聞いてもらうタイミングでもあったので、全てが詰まっている感じがします。
――最近は新聞も読んでいると伺いました。
朝日新聞の「ちょい読み」企画で新聞を読むようになりました(10月中下旬掲載予定)。今は、アプリで読めるので、若者にとっても読みやすいと思います。様々なニュースに触れる機会が多くて、自分で取捨選択をしないといけない時代だと思うので、その力をつけるためにも、新聞を読んだ方がいいと思いました。ちょうど1カ月間読んでいるんですが、タイの洞窟の事件や西日本集中豪雨など、自然災害の恐ろしさが心に残っています。せっかくニュースを読む習慣ができたので、自分にとって必要なニュースを選べるようになりたいですし、良い意味で今後もニュースになれる人になりたいです。
――実際、連日出演映画や舞台決定のニュースを目にしているような気がします。
ありがたいことに、続いています。今はテレビしか見ない人、雑誌しか読まない人、ネットしか見ない人、などさまざまだと思うので、私も色々なところで目にしていただけるように頑張りたいです。先日は『新・幕末純情伝』の主演を経験して、観ていただいた方の中に強烈に残る舞台は楽しいと思いました。つかさんの舞台は特殊だとも思うので、次の舞台『アイスベリーバグ』でまた違いを知るのが楽しみです。
正直、『新幕末』が終わったばっかりで、まだめちゃめちゃロスなんです。何なら終わってないような気もしています(笑)。出演者も本当に仲よくて、未だに毎日のように誰かしらはどこかで会っているという話を聞きます。ただ、いつまでも立ち止まっているわけにはいかないので、次の舞台が決まったことで切り替えられるのはありがたいです。