モバイルバッテリーで有名なアンカー・ジャパンの「Roav DashCam C1」は、税込1万円未満で買えるお手ごろ価格帯モデルながら、駐車時録画やWi-Fiといった上位機種並みの機能を備えており、コストパフォーマンスが高いドライブレコーダーです。画角も、この価格帯のドライブレコーダーとしては145度と広く広範囲を撮影できることや、画質で定評のあるソニー製CMOSセンサーを採用していることも特徴として挙げられます。早速、実力を詳しくチェックしてみましょう。
コンパクトな設計で高級感も十分、タッチ式のボタンに注意
Roav DashCam C1の本体サイズは幅66×奥行き86×高さ36mmで、ドライブレコーダーとしてはかなりコンパクトな設計なのが特徴です。ルームミラーの裏側に設置すれば、運転中の視界を妨げずに済むでしょう。本体は、半つや消しのブラックで塗装された金属製のフレームを採用していることもあり、高級感が漂います。その分、重量は119gとサイズの割に重く感じました。
背面には2.4型の液晶パネルを搭載しており、記録した映像を再生したり、メニュー画面を呼び出して設定変更ができます。ただし、本体がコンパクトなせいか画面は小さめで、この画面では周囲の車や人物の状況、信号機の色といった大まかな事柄は確認できるものの、ナンバーの文字の判別までは難しいと感じました。
画面の下部にはタッチ式のボタンが4つ用意されており、これらのボタンを使って設定画面の読み出しや操作、緊急時の録画などが操作できます。タッチボタンの反応はとてもよく、軽く触れるだけで確実に操作できました。設定画面は、アイコンで項目を一覧表示する形式で、画面を見ながらの操作はしやすいと感じます。画面表示は日本語にもしっかり対応。画面が小さいゆえに文字のサイズは小さいものの、文字の輪郭ははっきりしており、読みにくいことはありません。
気になったのは、クルマを一時停止した際などに運転席から手を伸ばして操作したいとき、タッチ式のボタンがどこにあるか分かりづらいこと。また、必要な場面を手動で残す緊急録画も、ボタンの場所に正確に指を伸ばさなければならないため、実行しづらいと感じました。
アンカーらしく電源まわりの配慮は不満なし
付属の電源ケーブルはUSB端子から給電するタイプなので、付属のシガーソケット用USB電源アダプターだけでなく、クルマに搭載しているUSB端子からも給電できます。ちなみに、付属のシガーソケット用電源アダプターはUSB端子を2個備えているタイプで、スマホやタブレットなども同時に充電できるのは便利だと感じました。このあたりは、充電に強いモバイルバッテリーのメーカーらしい配慮といえるでしょう。
電源ケーブルは一般的なmicroUSBケーブルですが、長さが約3mもあるため、大型車でも長さが足りなくなることはないでしょう。あおり運転対策としてリアウインドウに取り付けたいと考えている人も注目です。ドライブレコーダー側のmicroUSBコネクターがL字型になっており、取り付けた後にケーブルを本体に沿って上部に配線でき、視界の妨げにならないのも好印象です。
車への取り付けは、樹脂製のマウントを介し、強力な両面テープでフロントガラスに固定する方法となります。マウントは単なる平べったい板なので、カメラの向きを調節する機能はなく、ドライブレコーダーを一度取り付けると左右の向きが調節できなくなるのが気になりました。取り付けの際はまずドライブレコーダーの電源を入れ、画面を見つつ写る範囲をしっかり確認してから位置を決めて取り付ける必要があるでしょう。
マウントは、横にスライドすればドライブレコーダーを簡単に取り外せる構造になっているので、盗難に備えて駐車中はドライブレコーダーを外すよう心がけている人にとっては便利です。