Threadripper 2990WXをフルで使うなら液冷推。写真で見る対応クーラー
事前説明会では、同時にCPUクーラーの展示も行われた。何れもThreadripper 2のXシリーズ/WXシリーズに対応ということで、写真のみであるが簡単に紹介する。
まずはComputexでも示された、Cooler Masterとの共同開発の空冷ヒートシンク(Photo11,12)。そのCooler Masterは他にも空冷のMASTERAIR MA621P TR4 Edition(Photo13)やMASTERLIQUID ML360 RGB TR4 Edition(Photo14)などを展示していた。
空冷繋がりでは、NoctuaのNH-U14S TR4-SP3(Photo15)、ARCTICのFreezer 33 TR(Photo16)、PC CoolerのGI-R68X(Photo17)などが展示されていた。
水冷についてはekwb(多分)のRGB240(Photo18)やCorsairのH150i Pro(Photo19)、EnermaxのLIQTECH 240 TR4 II(Photo20)、LIQTECH 360 TR4(Photo21)などが展示されていた。
今回展示されたものでThreadripper 2対応製品すべてというわけでもないし、第1世代Threadripper向けのものをそのまま持ってきた感じの製品もあるが、最大250WというTR4のTDP枠をフルに使おうとすると、とりあえず水冷は避けて通れない感じである。
おまけはこちら。ASUSのThreadripper Cooling Kit(Photo22)である。要するにVRM用のヒートシンクとアクティブクーラーで、特にWXシリーズ利用時にVRMの冷却を強化しようというものだ(Photo23)。
ちなみにこのCooling Kit、無償で提供されるが、ASUSからではなくAMDからThreadripper 2の顧客に対して配布される形になるという話だった。もっともこれは米国での話なので、日本でどういう配布形態になるのかはまだ不明である。
極冷時OCのCineBenchで7618cb
事前説明会の最後を締めくくるのがこちら。いうまでもなく、ComputexでIntelが行ったデモへの対抗である。Intelはこのデモで、台の下にHAILEAの1KW水冷チラーを隠して冷却するという荒業でCineBenchで7334cbという数字を叩き出した。
この話は説明の際にもちょっと出てきて、デモ担当者と「これは空冷なんだよね?」「そう。台の下にクーラーは隠れてない(笑)」なんてやり取りもあったりしたのだが、逆に強制冷却すればIntelを破れるという自信はあったようだ。
会場には多数のRyzen Threadripper 2990WX搭載マシンが並んでいたが(Photo24,25)、これらとは別に2台の液体窒素冷却構成が用意され、液体窒素をじゃんじゃん投入しながらコア電圧モリモリにして動作周波数をあげていった(Photo26~31)。ちなみにコア電圧や動作周波数、メモリ速度などはThreadripper 2に対応した新しいRyzen MASTERで変更が可能である。
これで少しづつ電圧や動作周波数を上げながら、くり返しCineBenchを動かした(Photo32~38)の果てに、最終的に7618cbを記録した(Photo39)。こうした数字に意味があるかどうかは微妙なところであるが、潜在性能を示す上ではわかりやすい指標ではあるかもしれない。
ということで、とりあえずThreadripper 2の概要をお届けした。肝心のパフォーマンスデータに関しては現在検証中なので、もう少しお待ちいただきたい。