ファイナルパソコン引越し
では、速やかにWindows 10へ移行するにはどうすればよいか。次に登壇したのは、AOSデータの取締役CTO・志田大輔氏である。
AOSデータでは、PCの引越し用ツールとして、ファイナルパソコン引越しを提供してきた。歴史と実績のあるソフトで、マイクロソフトからも標準データ移行ツールとして採用されている。
移行の対象となるのは、図12の通りである。
メールでは、インポートまで可能な組み合わせもある。
ファイナルパソコン引越しには、パッケージ版とビジネス向けのenterprise版がある。その使い分けであるが、対象となるPCの数が50くらいがしきい値となる。つまり、50台以上の引越しを行うのであればenterprise版がよいということだ。enterprise版での引越し作業の手順は、図14の通りである。
あらかじめ引越しのルールを設定し、ユーザーはワンクリックで移行が可能となる。これにより、多くのPCを抱える会社や事務所でも、時間と費用をかけずに引越しを行うことができる。志田氏によれば、6~7割が社内のLANに同時接続し、引越し作業が行えるとのことだ。しかし、
- 新旧PCに払い出すIPアドレスが足りない
- 新旧PCを同一のIPアドレスにする必要がある
- 新旧PCを同一のPC名にする必要がある
といった理由から、LAN経由ではできないこともある。そのような場合には、以下の方法を使う。
- 専用USBケーブル
- クロスLANケーブル
- 外付けHDDやUSBメモリ
- 遠隔地の場合は、リモートデスクトップ
また、実際の導入事例も紹介された。
導入のメリットは管理者の負担軽減がもっとも大きいだろう。さらに、AOSデータでは移行のルール設定のサポートなども行っている。上述のように2019年はさまざまイベントもある。1年半は長いようで、短い。まずは、移行について準備を始めるべきであろう。