本当に速く読めるのか!? 特訓した
そこで教えてくれたのが、「高速ページめくりトレーニング」。
浅川さん:簡単に言えば、ページをめくるスピードを上げていくトレーニングです。やる前に、自分の中で文字を認識しようと意識することが大切。そして、ページを高速でめくっていく。
その場で、手本を見せてもらうと、ほんとに一瞬だ。
本当に読み取れてるのか? にわかに信じがたい速度だが……
浅川さん:最初は読み取れなくていいんです。読み続けていると、次第に脳が順応してくれるので。
なんとなく、分かったような、わからないような。
わたし:それをやり続けるんですかね。
浅川さん:最初は児童書などの大きな活字から初めて、それで印刷されている文字が認識できるように感じたら、次はビジネス書などの小さな活字にチャレンジします。そのとき、2段階で練習します。
わたし:ははあ、2段階。どういうステップでしょう。
浅川さん:まずは数百ページを2秒前後で読む「高速」と、もうひとつは10~20秒前後で読む「低速」です。1日10分のトレーニングを2週間もすれば、読む速度は全然変わってくると思いますよ。
2週間の速読特訓成果
浅川さんの教えのもと、次の日から寝る前に時間をとって、トレーニングを開始した。最初の1週間は、大きな活字で書かれた児童書を毎日読んでいると、文字全てを認識できるわけではないが、少しずつ単語(キーワード)が目に留まるようになってきた。
次の1週間は、小さな活字で書かれたビジネス書に挑戦。初めは手こずるが、次第に単語が飛び込んでくるようになる。
トレーニングを終えて、感覚的には読むスピードが速くなったように思えるが、実際どのくらい変わったのか。その変化を調べるために、読書スピードを自己診断できる「読書速度 ハカルくん」(日本速脳速読協会)で活用した。
トレーニング前の私の速度は「タートル級」(最も遅い)だった。
そして、トレーニング後は、「紙飛行機級」にレベルアップ。 ようやく平均的な読書速度に。
この結果を浅川さんに報告すると、「まずまずじゃないですか。もっとやれば、もっとできるようになりますよ」とのこと。
でも個人的には、いまだにこれだ! という実感はない。 多分、キチンと身体に付けるまで至っていないからだ。
本格的にやるなら、イチから教わるべきなのだろうというのが、やってみての個人的な感想だ。
最後に、記念に速読唯一芸人としての芸を見せてほしいとお願いした。すると、「速読は私の趣味なので、芸ではやっていないんですよ」の答え。
まさかの事実。本は速く読めるようになっても、この展開は読み切れなかった。
※「ジョイント式速読法」: 今では「川村式ジョイント速読術」と名称を変え、任天堂DSソフトでも有名。特許取得もされている。ちなみに今回教えてもらった具体的な速読法は、ルサンチマン浅川さんが独自解釈したもの。