1981年に始まり、38年間上演され続けている名作ミュージカル『ピーターパン』。永遠の少年であるピーターパンの物語は、歌やダンス、さらにフライングなどの多くの見どころで人々を魅了し続ける。2018年は、昨年、歴代最年少タイの13歳で主演を務めた吉柳咲良(きりゅう さくら)が、2年目の夏を迎えようとしている。

吉柳は、2016年の「第41回ホリプロタレントスカウトキャラバン」でグランプリを受賞し、この世界に飛び込んだ。初代グランプリの榊原郁恵、深田恭子、石原さとみなど多くのスターを生み出している同キャラバンでは、毎年様々なテーマを設けており、吉柳は10代でブレイクする「王道」で「主演級」の女優発掘を目指した「PURE GIRL 2016」にて、史上最年少の12歳でグランプリとなった。現在14歳・中学2年生のみずみずしい魅力を見せる吉柳に、『ピーターパン』や女優としての目標についてインタビューした。

  • 吉柳咲良

    吉柳咲良 撮影:宮田浩史

意識も変わった芸能界入り

――2016年にホリプロタレントスカウトキャラバンでグランプリを受賞してから、生活が変わったところはありますか。

最初は全然、実感がありませんでした。グランプリを取った次の日も普通に登校したんですが、学校に着いたら友達が「おめでとう!」「テレビ観たよ!」「サインちょうだい!」と声をかけてくれました。LINE LIVEで観てくれた子も多かったので、反応がすごかったです。そこでやっと実感できました。

――その時、サインはもうあったんですか?

決まっていないので、とりあえず名前を書きました(笑)。

――撮影の機会、メイクをしてもらう機会も増えたと思うんですが、自分の中で意識が変わったというようなことはありましたか?

以前なら、顔がむくんでいても、前髪がはねていても気付かなかったんですが、今は「どうしよう、このままじゃ出かけられない!」と色々気にするようになりました。

――学校の友達と過ごす時間と、芸能人としての時間があると思うんですが、そのメリハリはどうやってつけているんですか?

自分がなりたかった仕事をしているので、仕事に入るとスイッチが入ります。

――自然にスイッチが入っちゃうんですね。

そうです! 自然に、パパパパって、切り替わるんだと思います。

――『ピーターパン』は2年目ということで、去年からの思いや、ここを頑張りたいと思っているのはどのようなところですか?

初舞台だったので、未熟な部分がたくさんありましたし、フライングの時の手足がピンと伸びていたかなとか、自信がなさそうに見えたかなとか、細かく直したいところもありました。今年はもっと自信満々に、かっこいいピーターを演じられたらと思います。

――去年が初舞台で、緊張などは。

とっても緊張しました! 出る前も毎回お腹が痛くなったり、毎日、多分最後までずっと緊張していたと思います。

――でも、全然そんなこと感じさせませんよね。

周りの方が「頑張ろう」と言ってくださったので、始まったら「あ、いける」という感覚はありました。ただ、ずっと自分の中で、どうしよう! となっていたので、今年も多分そうなるんだと思います。