シリーズ累計140万部を超える人気ライトノベル『異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術』のTVアニメが現在放送中。主人公・坂本拓真が、自身のプレイするMMORPG「クロスレヴェリ」の世界に魔王・ディアヴロとして召喚される。そしてディアヴロが召喚したふたりの少女、シェラ・L・グリーンウッドとレム・ガレウと行動をともにする事になったところからスタートするという、ちょっとセクシーなシーンも織り交ぜられた異世界冒険譚だ。
今回は、同作のTVアニメ放送にあたって、メインキャストであるディアヴロ役の水中雅章、シェラ・L・グリーンウッド役の芹澤 優、レム・ガレウ役の和氣あず未の3人へのインタビューを敢行。6月末に開催された先行上映会を控えた、作品がアニメファンの目に触れる直前の3人の声をお届けする。
▼先行上映を直前に控えた、生の想い
――まずは、先行上映会を目前に控えた今のお気持ちをお願いします。
水中 緊張しますね。やっぱり原作があるので、そちらのファンの方々にどういう風に感じられるのかというのも気になるところではありますけど、本当に面白い作品になっています。なので楽しんでいただけるんじゃないかな? って思ってます。
芹澤 私も、原作ファンの方のイメージの中のシェラちゃんを壊しちゃいないかな? って若干不安なところもあるんですけど。やっぱいちばんの不安は……"肌色に対して、みんなどう思うのか"というところですね(笑)。その要素が刺さる方ももちろんいるとは思うんですけど、原作自体がとても面白いので、そういう部分からも好きになってもらえたらいいなって思います。
和氣 私も、原作があるからこそ、お客さんの前で1話を観るっていうのは緊張しますし。オーディションで選んでいただいたからには全力で演じないと! って思うんですけど……、戦闘してるときとかシリアスなレムは「イメージ通りだ!」って思われても、"肌色演技"で「あれ? 想像と違うぞ?」って思われるのも嫌なんですよ。すべてのレムちゃんを頑張って演じているので……緊張と楽しみとが、両方あります。
――では続いて、皆さんがそれぞれ演じられているキャラクターの最初の印象と、好きなポイントをお教えください。
水中 第一印象は「いやぁ、面白い役だなぁ」でしたね。やっぱりディアヴロは、坂本拓真との切り替えっていう部分がすごく大切な役で。それで会話の中心にいる人物になるので、このかわいい女の子キャラたちにどう接して演技すればいいのかな?というところを考えながらやっています。でも、ディアヴロの中にある、かわいいところも好きですね。
――拓真としての表情も。
水中 好きです。結構ユーモアがあるひとりツッコミも多いので。原作とコミックを読ませていただいた時、「これはもう、自分が楽しんでやるしかないな!」と感じるシーンが多かったので、思い切りやっています。
和氣 その切り替えが、ほんとにすごいなって思いました。
芹澤 うん。ね!
水中 (恐縮しながら)そんなことないです……!。
和氣 これは別録りじゃなくて、その場で切り替えて演じられているんですけど、「どうしてそんなに、器用に切り替えられるんだろう?」って。
芹澤 でも、そのために現場ではずっと台本とにらめっこしてらっしゃるんで、「きっと楽にやってるんじゃなくて、いろいろ考えて切り替えられるように真面目にやってらっしゃるんだなぁ」って。
水中 いやいやいや、コミュ力がないだけです(笑)。
和氣 真面目なんですよね。
水中 いやぁ……そう言っていただけるとありがたいですね。ホント、でも恐縮です。
和氣 謙虚だなぁ(笑)。
――そこまで拓真を引きずらなくても(笑)。
芹澤 もう、謙虚すぎ! 簡単なことをやってるわけじゃないですからね!
▼演じるキャラクター以外の"推し"にも迫る!
――芹澤さんはいかがですか?
芹澤 第一印象はもう"胸"ですよね(笑)。でもキャラデザ自体がすごくかわいいんですよ! 原作のイラストの鶴崎(貴大)先生がすごく繊細な女の子の絵を描かれるんですけど、かわいさと繊細さと大胆さを兼ね備えていて、最高だなぁと思いましたね。
――そして、演じているうちにさらに好きなポイントも見えてきた。
芹澤 なんか、シェラって邪心がないんですよ。結構レムと言い合いする場面とかでは結構ズバズバ言うんですけど、それは敵意とか悪意があって言うわけじゃなくて、まっすぐに「そう思ったから口に出す」感じなんですよ。そういうあまり計算しないピュアな部分って、あんまり私にないと思ってるんです。それは自分にないものだからこそ苦戦してる部分でもあるんですけど、すごく好きだしいいなと思います。セクシーなシーンでも、行動自体はあざといんだけど本人はそう見せようとしているわけではないので、「あざとくなってほしくない」みたいに言われているんですよ。
和氣 私のレムの第一印象は、やっぱりお耳と尻尾ですね。異世界モノなのでいろんなキャラクターが出てくるなかでも、耳と尻尾があるってだけですごくかわいいですし。それに、アニメと原作とで絵を比べると、原作は"綺麗な女性"っていう大人っぽさを感じたんですけど、アニメではちょっと幼く見えて。かわいい女の子だなと思って、印象が変わった気がしました。
――変わった印象への、演じる際のすり合わせはスムーズに行きましたか?
和氣 はい。やっぱり、すごい秘密を隠し持っている子なので、演じていて重たい部分がすごくあって。キャラクターも結構クールめで、そんなに感情を表に出すほうじゃないんですけど。シェラみたいなズバズバ言い合えるある意味仲のいい子ができて、シェラに言われたことに対してムキになっちゃったりして、どんどんレムの年齢にふさわしい性格が見えてきたな、って演じていくうちに感じました。それに話数を重ねるごとにだんだんふたりに心を開いてきてるな、っていうのも感じますね。
――ちなみに、演じられているキャラクター以外で好きなキャラをあえて挙げるなら?
和氣 私、エミールです。まず女性の味方って言うことだけで好きになっちゃうんですけど……。
芹澤 チョロいなぁ(笑)。
和氣 優しい男性好きなので(笑)。しかも女性だけじゃなくて、女性を味方する男性も好きだぞ、みたいな心の広い正義感みたいなのも好きだし、ちょっと空回ってるところもダサかっこいい残念系なので、応援したくなっちゃいます。
――ちょっと愛らしいポイントもあるというか。
和氣 そうなんです。イケメンすぎないところが、いいなぁって思っちゃいますね。
芹澤 私は、エデルガルトが好きです。オーディションのときに一応全キャラ読ませていただいたんですけど、エデルガルトのところに"日本語がカタコト"みたいなことが書いてあって。でも「"魔族のカタコト"ってなんだろう?」って。そのときは理解しきれなかったんですけど、エデルガルト役の(加藤)英美里さんがアフレコですごく不思議な日本語を喋ってて「……あぁ、そう来るんだぁ!」って思って。耳にやけに残るし、変なクセもあって……すごく癖になるなって思いました。
――カタコトでも、例えば英語っぽかったり、中国語っぽかったりといろいろありますけど……。
芹澤 それが本当に不思議で、"魔族のカタコト"としか言い表せないんですよ!
水中 僕はシルヴィですかね。あの見た目でギルド長で、しかも年齢不詳って書いてますけど、たしか歳上なんですよね。で、シルヴィはボクっ娘なんですけど、大久保(瑠美)さんの演技もかわいくて。ちょいちょい絡むシーンもあるんですけど、セリフの掛け合いをしてるだけで、楽しくなりますね。