コラーゲンたっぷりの「うつぼ」を食す
正直、筆者は高知に行ったことがない。それだけに、メニューをめくるたびに現れる郷土料理は見ているだけで楽しく、「これって何?」「こんなお酒初めて見た!なんて読むんですか?」等々、子どものようにはしゃいでしまった。
そんなメニューの中で気になったのが、「うつぼの藁たたき」(税別1,490円)。ムムム……土佐っ子はあのうつぼを日常的に食べているのか。あんな怖いビジュアルの生物を最初に食べようとした人は誰なんだろう?などと考えているうちに、目の前に運ばれてきた。
藁の香りがするうつぼの肉が、ねぎやみょうが、たまねぎなどと一緒になっている。食べてみたところ、まず感じるのがプリップリな皮のゼラチン質。いかにもコラーゲンたっぷりっていう感じだ。そうか、だから高知出身の広末涼子はあんなに綺麗なのか(あと、島崎和歌子な)。身の方はけっこう淡白なのだが、かかっているポン酢が美味すぎる!普通のポン酢のようなキツめのすっぱさがなくて、コク深くて淡白なうつぼの肉とたまねぎに沁み込んでじんわり美味い。さっぱりしていて、夏場の食欲のないときにおすすめしたいくらい、この味、気に入った。
ちなみに、うつぼは「目が悪くなったらうつぼを食べろ」と言われるくらい栄養価が高いらしい。最近すっかりスマホを遠ざけて見るようになった筆者のような、眼力の弱った世代には強く推奨したいメニューである。
その他の海の幸を使ったメニューでは、関東でいうところの生しらすにあたる「どろめ」(税別490円)、あなごの稚魚「のれそれ」(税別490円)、「きびなごの唐揚げ」(税別530円)等、普通の居酒屋では食べることができない土佐料理が揃っている。また、高知では、ポピュラーな「芋天」(税別590円)も大人気メニューの1つ。
小ぶりなさつまいもを衣をつけて揚げたもので、優しい甘みがなんだかとてもなつかしい気分になれる。スイーツ感覚で食べる人もいれば、おつまみにしてお酒を飲む人もいるようだ。
お酒も、高知の地酒、焼酎がラインナップ。ここでしか飲めないのが、土佐の最古の酒造である西岡酒造とわらやき屋がコラボした超辛口の「げに辛」(グラス税別530円 徳利税別790円)も酒好きなら一度は飲んでみてほしい。サワーも、柚子や文旦など土佐の特産品を使ったものがメインとなっており、「料理を通じて土佐を知る」ことができるメニューばかり。
2名用、4名用の個室、大勢で利用できる個室の大広間等、様々な個室があるため、シーンに合わせた利用ができるから、使い勝手も◎。接待を考えている人や、宴会の幹事は下見を兼ねて今すぐ行くべき。そして何より、本当に絶品なかつをが待っているから、是非一度訪れてみてほしい。
●information
「かつを・土佐料理『わらやき屋 四万十川 新宿店』」
東京都新宿区新宿3-18-4 セノビル 5F
03-6854-8737
営業時間:17時~23時30分(L.O.22時30分)
定休日:無