円谷プロダクションが製作する「ウルトラマン」シリーズの最新作『ウルトラマンR/B(ルーブ)』が、2018年7月7日よりテレビ東京系全国ネットでスタートする。

ウルトラマンシリーズの新たな魅力を追求した『R/B』で活躍するヒーローとして、ウルトラマンロッソ(兄)とウルトラマンブル(弟)の「兄弟ウルトラマン」が登場することが話題になっている本作。ロッソに変身する湊カツミ、ブルに変身する湊イサミの兄弟を中心にして、それぞれに深い思惑を秘めた複数の「敵」が現れ、視聴者の予測もつかない奇想天外かつ大胆なストーリーが繰り広げられるという。

  • (右)湊兄弟の兄・カツミを演じる平田雄也(ひらた・ゆうや)。1993年6月20日生まれ。神奈川県出身。舞台『WILD HALF』(2014年)で主演を務めたほか、映画『人狼ゲーム ラヴァーズ』(2017年)舞台『おおきく振りかぶって』(2018年)などに出演。日本テレビ朝の情報番組『ZIP!』などにもレギュラー出演している。趣味・特技は野球をはじめとするスポーツ全般。(左)弟・イサミを演じる小池亮介(こいけ・りょうすけ)。1995年11月17日生まれ。静岡県出身。2010年にミュージカル『エア・ギア』で俳優デビュー後、舞台『毛皮のマリー』(主演・演出:美輪明宏)、劇団☆新感線『髑髏城の七人Season月・下弦』(作:中島かずき 演出:いのうえひでのり)などに出演。特技は殺陣・日舞・空手。趣味はギター・野球観戦。撮影:大塚素久(SYASYA)

ここでは、大いなる期待が込められた新シリーズ『ウルトラマンR/B』で活躍する主人公の湊カツミ役・平田雄也、そして湊イサミ役・小池亮介の2人に放送直前インタビューを敢行。「ウルトラマン」に込めた熱い思いやそれぞれの役どころについて、そして作品にかける強い意気込みを訊いた。

――長く愛され続けている「ウルトラマン」シリーズですが、お2人が子どものころ、一番記憶に残っているウルトラマンの思い出は何でしょう。

平田:僕は、『ウルトラマンティガ』が好きでした。でも、子どものころから野球に熱中していたので、ちょうど練習や試合の時間と放送時間が重なってしまうこともあり、観られるときに観ていたという感じです。あと、幼稚園のころに絵本「おとうさんはウルトラマン」などを描かれた作者の宮西達也さんがいらっしゃって、サインをいただいたことがあるんです。サインはいまでも実家に置いてあって、今回の役が決まったときに、そのことを真っ先に思い出しました。

小池:僕も、思い出のヒーローは『ウルトラマンティガ』なんです。放送されていた当時はまだ幼かったので、お話の細かい内容は覚えていないのですが、とても好きで、楽しみにして観ていたという感情は今も残っています。その後も『ウルトラマンダイナ』や『ウルトラマンガイア』などを観て育ちましたが、やっぱり『ティガ』が一番好きですね。僕は兄がいるんですけれど、兄弟ふたりでウルトラマンの人形を持って遊んでいる写真が、母から送られてきました(笑)。

――『ウルトラマンR/B』の主演、湊カツミ、イサミ兄弟役に決まったときのお気持ちを聞かせてください。

平田:最初は、個別の面談があったんです。1人で部屋の中に入ると、大勢の方がズラリと並んで座っていて、その雰囲気にのまれそうになりました。

小池:異様な雰囲気だったよね(笑)。みなさん、後にご一緒するスタッフさんだったんですけど。

平田:カツミ役に決めていただいたときは、うれしかったのと同時に「自分がウルトラマンになるのか……」という思いがジワジワとこみあげてきました。簡単なようで、簡単じゃない話、みたいな。もちろん、うれしいという気持ちが強かったのですが、大きな役をいただいた重みを感じましたね。

小池:僕も雄也さんと同じく、長い歴史を持つ有名なシリーズに出ることができるということに対し、役者として喜びを感じました。それに加えて、子どものころから観ていたヒーローになれるという喜びが大きかったですね。あまりの喜びに、決まったと知らされたときは「やったー!」って飛びあがりました(笑)。

――放映開始に向け、すでにテレビシリーズの撮影が順調に進んでいることと思いますが、役を演じていて「いま、自分はウルトラマンを演じているんだなあ」と実感する瞬間などはありますか?

平田:まずSNSで『ウルトラマンR/B』とはこういう作品だ、という情報がアップされたときです。あのとき、自分がウルトラマンをやるんだという実感がわいたんです。もちろん撮影中は僕がウルトラマンロッソなんだ、と言い聞かせながら演技をしていましたが、いっそう自覚が強まったのは、作品の存在が世に出て、広まってからでした。

小池:ウルトラマンに変身する役といえば、変身前でもヒーロー然としているというか、宇宙人的な部分があったり、あるいは防衛チームの制服を着ていたりするじゃないですか。今回の『R/B』では、どこにでもあるごく普通の家庭、普通の兄弟を描いているので、ウルトラマンっぽい要素があまり感じられないんですよ。監督と話をしていても「これってウルトラマン(の撮影)だっけ?」とか、冗談でよく言い合っていたりしているんですよ。

平田:そうそう。怪獣とウルトラマンがいる世界ではありますが、日常はごく普通の生活を描いているところが今回の特色なんですね。そんな中で、僕たちが「ウルトラマンをやっている」特徴的なところといえば、変身アイテムの「ルーブジャイロ」を使ってウルトラマンロッソとブルに変身するカットを撮っているときですね。子どものころはおもちゃを持って遊んでいたのに、今は「本物」の変身アイテムで変身しなければいけない。そこは大いにウルトラマンだということを自覚するポイントです。

小池:僕も変身カットを撮っているときは、ウルトラマンになったんだなあと強く感じます。ルーブジャイロに「ルーブクリスタル」を入れることで変身するんですけれど、この動作をカッコよくやらないと、子どもたちが憧れてくれませんから。手元なので撮影としては集中力が求められる、一番大切な場面です。クリスタルがうまく入らなかったからもう一回とか、けっこう何度も撮り直しました。