小さくなって、炒飯を作りやすくなった!
……ここまでは、ライスポットと共通する特長。ライスポットミニにおける真の魅力は、サイズが小さくなったことで調理器具としての使い勝手や活用範囲が広がった点なのです。
ライスポットと同様に、ライスポットミニの調理モードは、中火、弱火、微弱火、保温の4つ。ライスポットで評価が高かったのは、「炒め鍋」としての性能です。センサーで鍋の中心温度を検知して、火力をコントロールしながら均一な加熱ができるせいか、特に炒飯が失敗なく上手にできると筆者の周りでは大評判でした。
ライスポットミニでも上手に炒飯を作れるのだろうかと気になり、真っ先に試してみたところ、その能力は健在。鍋自体が小さくなったことにより、炒飯を炒めづらくなったのではないかという懸念があったのですが、むしろ逆でした。作る分量にもよりますが、2人~3人前ほどであれば、むしろ鍋肌に沿ってヘラやしゃもじを返しやすくなっており、労働負担が減ったように感じます。冷やご飯をリメイクする調理器具としても、ライスポットミニは大活躍でした。
調理家電としても使いやすいサイズ
調理器具として、ライスポットミニの優秀さを実感したのは「保温」機能です。ライスポットミニは、30度から95度まで1度刻みに温度設定が可能で、1分~360分(6時間)までタイマーをセットしておけます。この機能を使うことで、昨今流行りの低温調理や発酵調理もお手の物。ライスポットからある機能ですが、鍋のサイズが大きすぎず小さすぎずなライスポットミニだと、これらの調理がムダなく、とてもお手軽にできるようになりました。低温調理も発酵調理もそれぞれ専用の器具が必要なく、ライスポットひとつで済んでしまうって、物を増やさず一石三鳥にも四鳥にもなると思います。
ライスポットミニはさらに、パンやケーキを焼くときの調理器具としても大活躍。前述のように、保温機能を使えばパン生地の発酵に活用できます。鍋部分のバーミキュラは、オーブンにも丸ごと入れやすいサイズのため、パン生地を発酵させたらそのままパン焼き用の型として使えますよ。また、オーブンを使わなくても鍋ひとつでシフォンケーキやスポンジケーキなどを焼くことも可能。直径19cmという鍋のサイズが、パンやケーキ作りにもちょうどいい大きさなのです。
そして、1人~3人ほどの卓上鍋としてもちょうどいいサイズ。小ぶりなサイズのバーミキュラとポットヒーターはテーブルの上を占有しすぎず、ライスポットよりも出番の多い調理家電だと思います。
メンテナンスはいうほど苦じゃない
ライスポットは鍋が錆びやすく、メンテナンスが大変という声も以前から聞かれますが、それは一般的な電気炊飯器と比べた場合の評価だと思います。メーカーからお借りした製品を1カ月ほど毎日使用たところ、確かに濡れたまま放置しておくとすぐに縁の部分にうっすらと錆が付いてしまいますが、スポンジなどで軽く擦ればすぐにキレイになります。ほかの鍋に比べて焦げ付きも少なく、1カ月間ハードに使用したものの、思った以上にキレイな状態を保てていました。メンテナンスに関しては、鍋炊飯派からするとむしろラクなほうではないかと感じました。
結局買っちゃいました(笑)
コンパクト版として登場したライスポットミニですが、ただ小さくなっただけではなく、そのサイズ感により、炊飯のみならず、ライスポット以上に低温調理、発酵調理、卓上鍋としての使い勝手がよく、オールマイティーに使える調理家電だと実感しました。税別で64,800円(直販価格)とお安くはありませんが、これだけ使える万能調理器と考えればコスパは決して悪くない製品だと思います。あまりに素晴らしかったので、筆者はお借りした製品を返却したあと、自腹で注文してしまいました!