贅沢すぎるコース料理の〆メニュー
最も人気があるという15,000円コースは「ワンランク上の上質な和牛の部位を使い、旬の魚介を合わせた「すどう」の全てを楽しんで頂けるコース」ということで、前菜にはじまり、「お肉の手まり寿司」「島伊勢海老の香り焼」「和牛ラムの炭火焼ステーキ 海胆とトリフの香り」など、メニューを見るだけで美味しさが伝わってきそうな料理が並んでいる。
今回はその中から、コースの〆で提供される「和牛霜降り 卓上岩板すき焼き」を試食させていただいた。〆なのに和牛霜降り肉のすき焼きって!? どんだけ贅沢なんだ。
薄くスライスされた最上級A5ランクのサーロイン一枚肉を、料理長自らカウンター越しに目の前で仕上げてくれる。まずは岩板の上に肉を乗せて、じっくり焼くと「今から肉を踊らせますから」と料理長がポツリ。肉の上から割り下をかけると、本当に肉が身をよじるように踊る、踊る! これ、深夜にSNSにアップしたら相当罪かも。
肉が焼きあがったらご飯の入ったお茶碗に布団をかけるようにバサッ。その上からわさび、白髪ねぎ、うに、卵の黄身をトッピングして、完成。卵の黄身をタラ~っとかけてから肉とご飯を一緒に食べてみた。ああ、思わず腰が砕けるほどのとろける美味さ。最近赤み肉が流行りだけど、サシが入って脂のある肉の甘味がやっぱり好きだ! そして卵も濃厚でじつに美味い。
そして、これまた最近の流行といえるのが、うにと肉の組み合わせ。そういえば最近よく取材先でも出てくることが多い。うには旨味成分のグルタミン酸を含む昆布を食べるため、熟成させるとタンパク質がアミノ酸に変わって旨味になる肉との組み合わせは昆布とかつおの組み合わせのように、相性が合うのだとか。そうだったんだ!? うにと肉って、単なる贅沢な組み合わせだとばかり思っていたけど、科学的根拠があったとは。どうりで美味しいわけだ。それにしても、これは正直、〆に出すメニューにしてはあまりにも食欲を刺激しすぎる。また何かオーダーしてしまいそうだ。
ちなみに、割り下もハラール対応のため、アルコール類を一切使っていない。その代りに旨味を出すために、かつお、ソウダガツオ、鯖、ウルメイワシ、椎茸で出汁を取り、醤油とザラメで割り下を作っているとのことで、素材の味を生かしつつ惹きたてるじつに深みのある味わいになっていた。
頑張ったご褒美に食べたい「深夜定食」
コース料理のほかにやっぱり気になるのが、深夜定食。「和牛ステーキ膳」(税別3,000円から)「桜海老と貝柱の天茶定食」(税別1,500円)など、深夜に食べるご飯としてはかなりのハイクオリティだ。こちらは基本的には22時からだが、オーダーが臨機応変に対応しているそうなので、深夜定食目当てに来店するのももちろんOK。
日本酒のラインナップにも注目。定番の有名どころも取り揃えているが、珍しいのが六本木、芝、麻布(それぞれ半合で税別600円)、銀座(半合で税別1,200円)からなる「東京シリーズ」という日本酒。
こちらは、港区芝にある東京23区唯一の酒蔵「東京港醸造」で造られたもので、全て純米吟醸の原酒を出荷しているこだわり抜かれた酒蔵なのだという。この日本酒、東京の水道水を使用して造られている。現在の東京の水道水は高度な浄水処理がなされており、酒造りにも適しているのだとか。芳醇な香りながらすっきりした六本木、まろやかな芝、しっかりしていながらさわやかな味わいの麻布と、どれも個性的でお酒好きにはたまらないはず。豊富な一品料理をつまみに日本酒を飲みながらゆっくりと極上の時間を過ごしてみるのもいいかも。
夏に向けて、店頭にあるテラスでバーベキューを楽しみながら飲めるサービスも始める予定だという「東京肉割烹 西麻布 すどう」。極上の肉料理とめったに飲めない日本酒が揃った、接待に使うのもよし、夜遅くにお腹が空いたときに深夜定食を求めて1人で気軽に駆け込んでもよし。使い勝手の良い大人の隠れ家として、行きたいお店のリストに加えてみては?
●information
「東京肉割烹 西麻布 すどう」
(UAE政府公認エミレーツハラールセンター認証店舗)
東京都港区西麻布2-25-24 西麻布FTビル 3F
03-5467-6943
営業時間:18~24時(L.O.23時30分)
定休日:日曜日