Netflixとの提携は、高橋社長が目指す「通信とライフデザインの融合」で「ワクワクを提供する」という目標に向けた第1弾の1つ。さらに、ロボットビジネスのベンチャーTelexistenceと共同で、遠隔地のロボットを操作して、VRヘッドセットにより、その場にいるかのような体験が得られる「ロボット旅行体験」も提供します。
これは、小笠原諸島の返還50周年の記念事業の一環で、小笠原に配置した人型ロボット「MODEL H」に対して、KDDIのLTE回線を使って都内のイベント会場を繋ぎ、VRゴーグルでロボットの視野に写る景色を見つつ、指先に装着した「ハプティクス」でロボットの手を動かして物に触れたり掴んだりできるというもの。
体を前後に動かすことでロボットを動かしたり、物を掴むとその感触や温度も分かるなど、遠隔地からまるでその場にいるような体験を提供します。
小笠原諸島は、東京・竹芝桟橋から週に1回のフェリーで、24時間かけて訪問するしか方法がなく、現地に行くのが難しいことから、「時間と距離のコストが高いが、auと一緒にこの現状を変えていきたい。今の旅行のあり方を変えたい」と、Telexistenceの共同創業者兼CEOの富岡仁氏は意気込んでいます。
虎ノ門にオープンイノベーションを促進させる「KDDI DIGITAL GATE」開設
3つ目の「ワクワク」としては、東京・虎ノ門に設置する「KDDI DIGITAL GATE」で、オープンイノベーションの次世代プログラムを2018年夏から開始することを発表。5月29日から6月28日まで第1次募集を行います。高橋社長は「みんなで次世代を作っていきたい」とプログラムに期待を寄せます。
ネットワークの高速化・大容量化はこれまでも3G、4Gと続いてきましたが、高橋社長は、3Gでは着うたのようなサービスがユーザーに人気を博し、4Gではスマートフォンが登場したことで、ユーザーの体験に繋がった点を指摘し、5Gも同様に、ユーザーの体験価値を向上させる提案が必要だと強調します。
今回の発表はそうした5G時代に向けた提案の第1弾という位置づけで、今後も「次世代ネットワークを予感させるワクワクを提供していきたい」としています。