AI機能を駆使して撮影モードを大きく強化
カメラ機能では、Kirin 970のAI処理プロセッサを活用したAI機能がさらに進化しています。Mate 10シリーズでは、AI機能によって13種類のシーンを認識して撮影モードを自動的に設定するようになっていました、それに対しP20 Proでは、19のカテゴリー、500以上のシナリオを認識して撮影モードを自動設定できるようになっています。
実際にカメラアプリを起動して、意図的に目まぐるしく被写体を変えてみても、撮影モードがかなり素早く切り替わることが確認できます。実際の被写体と食い違うモードになることが希に見られることもありましたが、ほとんどの場合かなり正確にシーンを判別できていました。
撮影モードは、カメラアプリ下部のメニューを左右にスワイプすることで、手動での切り替えも可能です。用意されているモードは、背景のボケ具合を変更できる「アパーチャ」、暗い場所での撮影を行う「夜間」、人物撮影に最適な「ポートレート」、ISO感度、シャッタースピード、感度などをマニュアルで設定できる「プロ」などです。そして、「その他」の項目を選ぶと、モノクロ撮影やパノラマ撮影、HDR撮影など、さらに多くの撮影モードを選択できます。
AIで手ブレも補正。6秒の手持ち長時間露光も対応
AI機能は手ブレ補正機能にも利用されるようになりました。「Huawei AIS」と呼ばれるもので、光学手ブレ補正機能と組み合わせて、より補正効果が高められているといいます。その最たる例となるのが「ナイトモード」で、6秒という長時間の露光時間でも、ブレのない写真が撮影できるというもの。こちらは、実際には6秒もの長時間の露光を行っているわけではないようで、複数枚の静止画の撮影と画像処理を、設定した時間の中で行ってるようです。それでも、前編で紹介しましたが、ナイトモードでの長時間露光撮影も、確かにほとんどブレることなく撮影できますので、夜景撮影などにかなり有効となるでしょう。
フォーカスについては、4D予測フォーカス機能に対応しています。画面内の動くものを積極的に検知して、動きを予測しながらピントを合わせるというものですが、こちらもピントが合っている場所に□マークが表示されて、しっかり動体を追ってピントを合わせていることが確認できます。風で揺れる花や高速で動く電車などを撮影するときなどに、かなり有効と感じました。
最短0.3秒で撮りたい瞬間を押さえる高速撮影
また、高速撮影機能も用意されています。スリープ状態でボリュームダウンボタンをダブルクリックすると、最短0.3秒でカメラアプリが起動し静止画が撮影されます。とにかく今すぐ写真を撮影したい場合に重宝しそうです。
静止画撮影時の解像度は、標準が10M(3,648×2,736ドット)となっていますが、その他にも40M(7,296×5,427ドット)、7M 1:1(2,736×2,736ドット)、7M 16:9(3,648×1,824ドット)の4種類を選択できます。保存画像はJPEG形式が基本ですが、RAW形式での保存にも対応しています。ただし、解像度を40Mに設定した場合には、ズーム機能に加えて、アパーチャや夜間、ポートレートなど一部の撮影モードも利用できなくなります。そのため、通常は解像度を10Mの設定で利用するべきでしょう。
動画撮影機能は、HD(1,280×720ドット)、フルHD(1,920×1,080ドット)/30fps、フルHD/60fps、フルHD+(2,160×1,080ドット)、4K(3,840×2,160ドット)での撮影に対応しています。また、動画コーデックはH.264とH.265を選択可能です。この他、960fpsのスーパースローモーション動画の撮影にも対応しました。なお、スーパースローモーション動画はHDでの撮影のみの対応となります。