▼挑戦の多かった表題曲への、ファンからの反響は?
――その初披露された際の、ファンの方々からの反応はどのようなものでしたか?
自分が思っている以上に皆さんが「いいね」って言ってくださったので、とにかく安心しました。今回は挑戦が多い曲だったので、いつも以上に反応が気になっていたんですよ。特に作詞に関しては、今までは自分が何も言わなくても自分の気持ちを掘り起こして、しかも素晴らしい形で落とし込んでいただけていたので、特に「大丈夫なのかな?」っていう気持ちはありましたね。
――アニメがオンエアされてからは、歌とお芝居の両方からの反響が一気に増えたと思います。
いろいろもらいました。特に演技の意見は多かったですね。そのなかで、「もっとできないかと思ってた」っていう意見も多かったのは、本当に嬉しかったです。やっぱり、受け取ってもらうまでわからないじゃないですか。自分の中では「頑張った」って思っていても、それが届かなければ意味がないことになってしまうので。だから「演技もよかったよ」と皆さんから言われて、ものすごく安心しました。
――これから『LOST SONG』のストーリーが終盤に差し掛かると、さらに歌詞がハマってくるところもあるのでしょうか。
あります! 特に2番は、8話以降のリンの気持ちを描いたものになっているんですよ。後半になるにつれてもっともっと物語も大きく激しく進んでいくので、ぜひ物語を観て2番を聴いてほしいなって思っています。ひとりだったところから、仲間を知って、助けたい人を知って……となっているので、ぜひそれはリンの気持ちと自分自身の気持ちとの、両方を感じてもらえたら嬉しいです。
――8話となると、リリースタイミングがまさにドンピシャで。
お! 素晴らしい!(拍手)。……これは、エンドレスリピートで(笑)。あとは自分自身もライブでもっともっと歌いこんでいきたいと思っています。「歌えばそこに君がいるから」の”君”って、自分自身にとってはお客さんとかスタッフさんとか自分の周りにいる人たちのことなので、ライブではいつも泣きそうな気持ちになるんです。でもそれは悔し涙とかじゃなくて、幸せで出そうになる涙で。だからこれからもっと歌っていって思い出ももっともっと重なっていって、さらに大きな感動を皆さんと体験できたらいいなって思っています。
――そして表題曲はMVも撮影されましたが、コンセプトはどのようなものですか?
今回は”マジックアワー”にしました。『LOST SONG』のイメージがブルーアワーだったので、その正反対をやってみようかなと思って。夕日が沈んだ後の数十分間のすごくきれいな景色をぜひ撮りたいなということで、時間に追われながら撮影していました(笑)。
――いちばんいい時間って、本当にごく数分ですもんね。
本当に2~3分ぐらいなんですよ。あの空はYouTubeで公開されているTVサイズだけでももちろん綺麗なんですけど、後半になるにつれてもっともっと綺麗に色が変化していくので、ぜひフルでも確かめてほしいですね。あと、今まではひとりでMVに映ることが多かったんですけど、今回はこのタイトルなので「”君”と”自分”でふたりいたほうがいいんじゃないか?」っていう話になって、MVの監督と相談して男女おふたりのダンサーさんを入っていただくことになったんです。ただ今回は、アニメだけじゃなくて自分の気持ちもガッツリ入っている曲ということで、監督には曲の印象で決めていただきたくてあえて『LOST SONG』の内容をお渡ししなかったんです。それでも「聴いたときに”相手がいる”っていうのがものすごく強烈に伝わってきた」と言ってもらえたので、ダンサーさんを入れてもらうことになりました。
▼カップリング曲も、今の自分の心情にピッタリなロックチューン
――そしてカップリング曲「Sky Blue OASIS」は爽快感の強いロックで、タイトル通り青空の似合う曲になっています。
ツアーファイナルが日比谷野音だったので、そこでどんな景色を見たいかを考えたときに、「空の下でタオル、見たいなぁ」と思って作ってもらったんです。そのとき1個だけお願いしたのは、表題曲がどちらかというと夕方から夜にかけての空だと思うので、カップリング曲はお昼のカラッとした太陽のある空を表現してください、ということでした。
――実際楽曲を受け取られたときには、野外感のようなものは感じられましたか?
ものすごく感じました。それに、物語もすごくしっかりしていて。内気だった女の子がキラキラ輝いている少年に出会って、自分も扉を開けてもっと外の世界に出てみよう……みたいな歌詞になっているんですよ。自分自身も最初は内向的で、人と話すのもものすごく苦手だったんです。でもいろんな人に出会って、「この人のこういう生き方かっこいいなぁ」とか「このお客さんの笑顔、いいな! もっと見たいからもっと引き出してあげたい!」って思うようになったので、そこはすごくシンクロしたところですね。
――先ほど、演技の経験を通じて感情をぶつける怖さが薄れたとお聞きしましたが、そんな今この曲を歌えるというのも、より曲にシンクロしやすかったのでは?
そうですね。すごくいいタイミングでこの曲をもらえたなぁ、って思ってます。
――ツアーで披露された際の、ファンの方の反応はいかがでしたか?
ツアーでは、実際にタオルを回して一緒に振り付けをやっているんですけど……あ、今回は2曲目のタオルソングなんですけど、実は1曲目のタオルソングを作ったときにangelaのatsukoさんにタオル曲のコツを聞いたんです。「タオルソングといえば!」と思って。そうしたら「最後らへんに入れたほうが、絶対いいよ」と言われまして。「やっぱり盛り上がるからですか!?」って言ったら、「ホコリが舞って歌えないから」って言われて(笑)。今、それを思い出しました(笑)。
――会場で買って、開けて使うから余計にですね(笑)。
そんなすごい面白いアドバイスをいただきました(笑)。今後もライブでいいポイントにポンと入れて、一緒に盛り上がってもらえたらなと思ってます。
――そしてリリース後には、この夏も国内外問わずいろんなフェスに出演されます。
そうなんですよ。6月はバンコクのフェスがあって、7月にはマレーシアのペナン行って、上海と台湾にも行って、8月にはドイツに行って……。
――ワールドツアーを回ってきて最後にアニサマ、といった感じですね。
そうですね。しかも9月からは、アジアツアーも始まりますし。
――そんな盛りだくさんの夏に向けて、今「こういうことを大事にライブしていきたいな」って思われていることはありますか?
とにかく、気持ちが伝わることをいちばんに考えてやっていきたいです。いかにみんなと会えて嬉しくって、こういう歌が出てくる、みたいな気持ちをしっかり届けられれば、楽しいライブになるんじゃないかなって思っています。あと、言葉の壁っていうのは少なからずあると思うので、その分みんなの反応をもっともっとたくさん見て、みんながどういうふうに感じてライブを一緒に作ってくれているのかっていうのをもっともっと肌で感じていきたいなとも思っています。
▼鈴木このみ14thシングル「歌えばそこに君がいるから」
発売日:5月23日
●アーティスト盤(本人撮りおろしジャケット)
価格:1,800円(税抜)
●アニメ盤(『LOST SONG』描きおろしジャケット)
価格:1,300円(税抜)
CD収録内容
01.歌えばそこに君がいるから
02.Sky Blue OASIS
03.歌えばそこに君がいるから off vocal
04.Sky Blue OASIS off vocal
DVD収録内容
楽曲Music Video及びメイキング映像
▼ライブ情報
@東京
2018年9月24日 開場:16:00/開演:17:00 東京 豊洲PIT
@香港
2018年9月29日 開場:19:00/開演:19:30 香港 九龍湾国際展貿中心G/F Music Zone@E-Max
@台北
2018年10月7日 開場:/開演:未定 台北 Neo Studio
@仙台
2018年11月4日 開場:16:30/開演:17:00 仙台 HooK SENDAI
@札幌
2018年11月10日 開場:16:30/開演:17:00 札幌 COLONY