さらに心配なのは、子どもの咳。子どもの咳は、先に述べた例以外にも、考えられる病気がある。
井上先生は「予防接種が実施されるようになったため、流行することは少なくなりましたが、百日咳などの可能性もあります」と注意を促す。長引く咳が特徴なのは同じですが、飛沫感染で広がり、乳幼児が感染すると命の危険性さえあるほど重症化する場合も。
また、「犬吠様咳嗽(けんばいようがいそう)といって、犬のような吠え声の咳をするようになったら、クループといった急性疾患が考えられます」とも話す。こちらも重症になると、呼吸困難のみならず生命に危険を伴うことがあるため、同じく要注意だ。
咳はそれだけで体力を消耗するし、夜の咳は睡眠不足につながり、他の病気の併発を招きかねない。
「一般的に発熱などの全身症状がない状態での連続する咳は、気管支喘息などを考えて早めに小児科を受診することをおすすめします」