動画用カメラと静止画用カメラのデュアルカメラを採用したAQUOS R2も特徴的だ。画角が約135度という超広角レンズを採用した有効画素数1630万画素の動画専用カメラは、ピント合わせが安定するディープフォーカスを組み合わせた。

  • AQUOS R2

  • 動画用カメラと静止画用カメラを搭載

ユニークなのは、動画撮影中に静止画専用カメラで同時に静止画が撮影できる点。しかもAIが自動でシーンを判別して、撮影してくれるところが新しい。機械学習によってシーンを認識しており、人を認識したらカメラを向いた瞬間や笑顔の瞬間に自動撮影する。逆に人を検出しても、背中を向けていたら撮影しないなど、無駄な撮影をしないように工夫されている。

  • 動画と静止画を両方残したいという要望は多い

  • 2つのカメラで写真と動画の両方を同時に撮影できる

  • 動画撮影中、これは笑顔を検出して静止画が自動撮影された(画面上部に静止画のサムネイルが一時的に表示される)

  • 人物の認識は、単に顔だけではなく人間をAIが検出するため、後ろ向きや横向きでも認識されるそうだ

人や動物がいなくても、特徴的なシーンを認識することで、建物や風景の自動撮影にも対応。一般的に良いと言われる黄金比などの構図で静止画を撮る、といった機能も備えた。さまざまな写真データを学習セットとして読み込ませており、AIが自動でシーンを認識して撮影することが可能になっているという。

シャープでは動画をもっと広く使ってもらいたいと考えており、動画撮影中でも静止画を自動で撮影できる点を訴求する。なお、レンズの画角は動画専用カメラの方が広く、動画と静止画を16:9で撮影したとしても、動画の方が撮影範囲は広くなる。AIは画角の違いも考慮した撮影をするが、動画撮影中に手動で静止画を撮影する場合、画角の違いで意図しない写真が撮影できてしまう可能性はある。

物理的な絞り機構を備えた「Galaxy S9/S9+」

Galaxy S9/S9+は、F値F1.5という明るいレンズを搭載。ドーナツ型の絞りでレンズを覆うことで光量を調節する物理的な絞り機構を備えており、F2.4と切り替えることができる。明るいシーンではF2.4を使い、暗いシーンではF1.5に切り替えることで、約2/3段分だけ多く光量を取り込めるため、暗い場面でもより明るい写真が撮れることになる。

  • Galaxy S9/S9+。違いはサイズだけ

  • こちらはGalaxy S9の背面

  • 明るさによって絞りを切り替えて撮影できる。オートの場合は自動切り替えだが、プロモードに切り替えれば手動で絞りを変更できる

  • F2.4で撮影したシーン

  • 同じシーンに対して照明を暗くして暗所撮影したところ。F1.5となり、ISO感度も増感されたが、絞りを開いたため、より明るく写せるようになり、ISO感度が無理に上がらず、画質劣化が少ない

  • 絞りを開いたところ

  • 絞ったところ

「データお預かり」を拡張して写真データの整理もかんたんに

以上の4機種のうち、超高感度や絞りといった一般的なカメラに近い機能を備えるソニーモバイルとサムスンも面白いが、AIで動画撮影中に静止画を自動撮影するシャープが意欲的な取り組みを見せている。

カメラを重視するauでは、画像を保管してバックアップできるクラウドサービスの「データお預かり」を拡張し、写真データを日付順で整理したり、画像解析によって重複ファイルの削除や低品質画像の削除といった機能を追加した。

  • 写真整理に苦労しているユーザーが多い

  • データお預かりサービスの拡張で写真整理が簡単になるほか、フォトブックで写真を残せるように

「フォトブック機能」も追加されており、3ステップの簡単な操作で高画質なフォトブックを作成できるサービスを7月から提供する。価格は1冊580円で、1冊あたり23枚の写真を印刷できる。

大手3キャリア共通で利用できる新しいコミニュケーションサービスの「+メッセージ」は、写真や動画の送受信も可能なことから、高画質で撮影した写真の共有機能として訴求する。

同社の理事で商品・CS副統括本部長の山田靖久氏によれば、5月9日のサービス開始以来、auユーザーだけでアプリが50万ダウンロードに達し、夏モデルからはプリインストールすることで、ユーザー数はさらに拡大する見込みだ。