スシローグローバルホールディングスは11日、2018年9月期第2四半期の連結業績を発表した。第2四半期までの売上は前年同期比10.2%増の846億9600万円、純利益は同32.1%増の39億4500万円と増収増益を達成。当初どおり順調に計画をこなしている。

  • 2018年度上期は増収増益に

スシロー業績好調の理由

好調の要因として挙げられるのは3つ。新規出店の継続、既存店の昨対トレンドの維持、コスト管理だ。

新規出店に関しては、年間30-40店を計画し、上半期で14店舗をオープンした。出店エリアは主に東日本。14店舗中11店を東日本エリアで出店した。

注目したいのが既存店売上の推移だ。前年度下期はアニサキス報道の影響を受け数値は弱含んだが、今年度に入ってからは回復。既存店売上は前年度比102.9%となった。細かく見ると、客数は100%で変わらず。客単価が102.8%となり、売上を押し上げた形だ。

  • 既存店売上の推移。昨対を上回っている

客単価の上昇につながったのは、商品を魅力的にする様々な施策だ。昨年11月には、天然魚の取り扱いに強みを持つCSN地方創生ネットワークと資本・業務提携を行い、国産天然魚の取り扱いを増やした。全国各地の漁業者から仕入れた国産天然魚を各エリアの店舗で提供することに成功した。

  • 天然魚を店舗で出すためにCSN地方創生ネットワークが運営する「羽田市場」と提携

また「かに祭り」や水産会社と協力した「八州水産 本気のまぐろ祭り」などのキャンペーンも開催。サイドメニューでも"インスタ映え"するイチゴのデザートなど話題性のある商品の提供を行なった。

コスト管理では、商品強化のために原価を多めに使いながらもロス削減で増加を抑制、その他販売管理費などで吸収し、商品力を損なうことなくやり繰りした形だ。

結果として業績に結びつき、営業利益、当期利益の上期進捗率は、期初に掲げた会社予想に対して約6割を占めるにいたっている。