最後に通信速度をチェックしてみましょう。筆者は「フレッツ光ネクスト ギガファミリー・スマートタイプ」を契約しています。プロバイダーは「So-net」です。比較対象機種としては3ストリーム(3×3)対応の「AirMac Time Capsule」、計測端末は「iPhone X」、計測サイトはGoogleの「インターネット接続テスト」を使用しました。まずは2階建ての木造住宅の同じ部屋での通信速度を見てみましょう。

同じ部屋で通信速度を計測(単位:Mbps)
Google Wifi AirMac
下り 上り 下り 上り
1回目 187.20 391.30 166.90 311.20
2回目 191.60 299.40 105.70 337.20
3回目 113.10 354.20 141.80 308.60
4回目 182.10 314.00 169.90 288.10
5回目 150.10 291.20 171.10 289.60
平均 164.82 330.02 151.08 306.94

近距離での通信速度はわずかにGoogle Wifiのほうが上。カタログスペック的には3ストリームのAirMacのほうが上ですが、iPhone Xは2ストリーム対応なのでAirMacの最大パフォーマンスは発揮されません。2ストリームで通信するという条件では、設計の新しさからGoogle Wifiのほうが実効スピードは速いのかもしれません。

1階と2階の間で通信速度を計測(単位:Mbps)
Google Wifi AirMac
下り 上り 下り 上り
1回目 17.10 3.89 84.40 55.50
2回目 2.13 6.18 98.90 36.30
3回目 26.60 8.93 91.80 44.20
4回目 31.30 8.98 47.10 42.60
5回目 18.80 10.40 57.70 27.10
平均 19.19 7.68 75.98 41.14

つぎは1階に設置しているGoogle WifiとAirMacに、2階から接続したさいの通信速度を計測してみました。この条件では通信速度は大きく逆転し、下り通信速度はGoogle Wifiの19.19Mbpsに対して、AirMacが75.98Mbpsと大差をつけました(5回の平均)。念のためGoogle Wifiでは複数回追試しましたが、36.47Mbps(3回の平均)、36.57Mbps(3回の平均)、28.18Mbps(5回の平均)に留まっています。Google Wifiは距離が離れた場合に、AirMacより通信速度が大きく低下することが確認できました。

メッシュネットワーク環境でGoogle Wifiの通信速度を計測(単位:Mbps)
下り 上り
1回目 74.10 118.10
2回目 80.20 142.70
3回目 72.20 110.70
4回目 74.90 144.80
5回目 89.90 125.30
平均 78.26 128.32

最後に2台のGoogle Wifiでメッシュネットワークを構築した場合の通信速度を計測してみました。この場合の通信速度は下り、上りともに大幅に向上。特に上りの通信速度は、AirMacの41.14Mbpsに対して、Google Wifiは128.32Mbpsと、約3倍の速度を叩き出しています。複数台のGoogle Wifiでメッシュネットワークを構築すれば、安定して高速な通信環境を構築できるといえそうです。

1台で16,200円、3台で42,120円という価格は、最近の無線LANルータや無線LAN中継機の相場よりかなり高めです。しかし、ネットワークに関する詳細な知識がなくても、広い範囲をカバーする無線LAN環境を構築できる製品としてGoogle Wifiは魅力的。Google製ならではのわかりやすさと安定性に大きなメリットを感じるのであれば、満足度の高い製品といえます。